トランプ氏と習近平氏の高すぎるスマホ―仏メディア

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ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の22日付の報道によると、6月21日金曜日の午後に発売されたフランスの夕刊紙ル・モンドの経済面の見出しに「トランプと習近平の高すぎるスマホ」の言葉が踊った。中米両国首脳は6月28日に大阪で開幕する20カ国・地域(G20)サミットの期間中に会談を行う。ル・モンドのチーフエコノミスト、フィリップ・エスカンデ氏は、中米両国首脳は会談で中国通信機器大手ファーウェイ(華為Huawei)とアップルという自国の携帯電話の巨人について話し合うだろうと解説している。

記事では、「トランプ大統領と習近平国家主席の話題は他の首脳たちと交わすのと同様な世界の将来にとどまらず、これもまた他の首脳たちにするのと同様、それぞれ自分のスマホの優位性を自慢したがるだろう。これこそ、彼らが積極的に話したいことだ」と指摘。「だが、彼らのスマホは極めて高いものにつく。習主席のファーウェイには1050億ドルの価値がある。これは全世界に20万人近い従業員を抱える、中国ハイテク業界のリーダー、ファーウェイの売上高だ。現在、ファーウェイが占めている優位性は米国が自国のサプライヤーに対して強めている禁輸措置によって脅威にさらされている」と伝えた。

また、「トランプ大統領のiPhoneも結構な値段だが、彼はこの点を忘れているのかも知れない。アップルの最高経営責任者(CEO)、ティム・クック氏はトランプ大統領にアップルというカリフォルニアの一企業の米国経済への貢献を強調する非常に巧妙な手紙を送って、彼にこのことを思い出させようとしている。ティム・クック氏は手紙の中でアップルが全世界で最も豊かな企業であり、米国だけではなく全世界でも最大の納税者であるとともに、米国国内で200万人の従業員を雇用していること、今後5年間で米国経済に貢献する額は3500億ドルに上るだろうと強調している」と続けた。

記事によると、アップルの他にも、数千人の米国の起業家がトランプに手紙を送り、トランプが米国向けに輸出される3000億米ドル近い中国製品に25%の追加関税を課そうとしていることに抗議している。iPhoneのスマホはヨーロッパ、日本、韓国、米国製の部品を組み合わせ、中国で組み立てられた後に輸出されている。アップルは彼らが米国政府に対してこの追加関税を実施しないよう促していることを発表し、この追加関税が実施されれば、アップル製品の売値はおそらく数百ドルは上がらざるを得ないだろうと声明している。

記事は、「ル・モンドの報道では他にも、アップルは世界で最も収益を上げている企業であり、主に配当と自社株買いによって株主に現金を還元しており、多少のブーメランがあることを思い知らされるだろうとも書いている。だが、今回の中米貿易摩擦によってアップルが手足を縛られていることは紛れもない事実だ」と指摘。「もちろん、アップルは全世界的な生産配置を見直すことはできる。これはアップル自身も一貫して行っていることだ」とし、6月19日に日本経済新聞が、アップルがサプライヤーに対して、もしサプライヤーが自社の生産拠点の15%から20%を中国以外に移した場合、その代価はどれほどになるかを試算するよう求めたことがあると報じたことを紹介している。記事は他にも、アップルの最大のパートナーであり、iPhoneの組み立ての大部分を行っている台湾のフォックスコン(富士康Foxconn)が、自社の生産の25%は中国以外で行われており、貢献が可能だと述べていると伝えた。

一方で、「フォックスコンは中国最大の民間企業であり、もし彼らが実際に生産の25%を中国以外に移したならば、中国国内の雇用にとっては重大な打撃となるだろう」とも指摘し、「現在、中国市場はアップルの売り上げの20%を占めている。もしアップルが大幅に撤退した場合、中国はアップルの中国での販売を壊滅させるだろう」と予測した。

そして、「結論として、ル・モンドは『米国という鷲はファーウェイを自分の爪の中に放置し、アップルもまた中国という巨龍の口の中にある』としている。トランプと習近平のスマホをめぐる話し合いは極めて激しいものになるだろう」と伝えた。(翻訳・編集/坂下晃)