永田副会長が会長就任へ 昨年から空席 長崎県被爆者手帳友愛会

 長崎の被爆者団体の一つ、県被爆者手帳友愛会の会長に永田直人副会長(86)が就任する見通しであることが24日、分かった。
 被爆者の高齢化が進む中、同会を巡っては、2018年5月に中島正徳さん=今年3月、89歳で死去=が体調不良を理由に10年間務めた会長職を辞任した後も後任が決まらず、空席状態が続いていた。
 永田さんは会の運営を円滑にするため、これまで会長に一任されていた職務を分担し、副会長を「原爆関連」「総務」「会計」の3人体制にする案を会に提示。近く開かれる役員総会で承認されれば会長職に就く意向という。永田さんは「今年で結成40年を迎える会を解散させてはいけないと思い、やむを得ず引き受けることを決めた」と話した。
 永田さんは旧制県立瓊浦中1年だった12歳の時、爆心地から4.1キロの西彼福田村大浦郷(現長崎市)で被爆。1990年代前半に友愛会に入会し、支部長や理事を務めた後、昨年末から副会長。

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