自殺率が全国最悪 和歌山県、相談や支援を強化

©株式会社紀伊民報

 昨年の和歌山県内自殺者は197人で、人口10万人当たりの「自殺率」は21.2(全国平均16.1)と全国最悪となったことが、厚生労働省の人口動態統計(概数)で分かった。県が全国最悪になったのは初めて。若者が命を絶つ例も少なくなく、県は今年、通信アプリ「LINE」を活用するなど相談しやすい態勢づくりに取り組んでいる。

 昨年の自殺率が2番目に高かったのは青森県の20.6、3番目は岩手県の20.5、4番目は秋田県20.3、5番目は福島県19.7。昨年だけでなく例年、東北地方が高い傾向がある。

 一方、和歌山県は、2014年は17.4で全国で高い方から39番目だったが、15年は19.2で18番目に、16年は21.7で4番目と悪化。17年は19.1で8番目となったが、18年は再び悪くなった。県は昨年4月に策定した県自殺対策計画(5年間)に、22年に16.4以下とする目標を明記している。

 子ども若者(30代以下)、中高年(40、50代)、高齢者(60代以上)の年齢層別では、例年高齢者が最も多く、全体の4割程度を占めている。一方、子ども若者も2~3割と少なくない。原因は、全世代で「健康問題」が最多だが、子ども若者では「男女問題」や「学校問題」も多い。

 これを受け、県は今年1月、若者になじみ深い「LINE」に、県民向けの相談窓口「いのちのセーフティーラインわかやま」を開設。窓口を案内する名刺大のカードにQRコードを掲載し、スマートフォンなどで読み込めば利用できるようにした。平日午前9時~午後5時に受け付けし、精神保健福祉士の資格を持った専門相談員が半日~2日程度で返信する。これまでに約20件の相談を受けている。

 また、県が設けている相談専用電話「はあとライン」(073.424.1700)への相談時間も本年度から拡大。平日午前9時~午後5時45分だったのを本年度から、休日なしの24時間対応にした。