【CRI時評】反グローバル化の逆風に対して、G20サミットは初心を堅持すべきだ

©株式会社 Record China

 中国の習近平国家主席は27日、日本の大阪を訪れる。主たる目的は翌28日に始まる第14回G20首脳会合(G20サミット)に出席することだ。習近平主席は7回連続で、G20サミットに出席することになる。

 G20サミットは過去10年間、「危機対応メカニズム」から全世界経済の「長期的効果のあるガバナンスのメカニズム」へと次第に変化し、国際経済の分野で重要な多国間メカニズムの一つになった。一方で、一国主義、保護主義、グローバル化への逆行といった思潮が台頭し、特に米国が一方的に貿易摩擦を引き起こし、さらに絶えずエスカレートさせていることに、G20のメンバーはいずれも影響を受けている。このことで、今回のG20大阪サミットはこれまで以上に複雑で厳しい試練に直面することになった。

 経済協力開発機構(OECD)の調べによると、今年第1四半期(1-3月)には、G20のメンバーの多くに輸出の萎縮や経済の伸び悩みがみられた。前期比で輸出の下落幅が大きかったのは韓国、ブラジル、ロシア、インドネシア、日本などで、中でも韓国は7.1%の下落だった。

 韓国銀行(中央銀)は、同国の輸出は6カ月にわたって下落し続けたことが、第1四半期のGDPが前期比で0.3%下落する要因になったと発表した。韓国メディアは、韓国経済の中米2カ国への輸出に対する依存度が高いことが、相当に響いたとの見方を示した。韓国は世界経済からの圧力に対して極めて敏感だ。韓国経済の下降は全世界経済の衰退、さらには危機を迎えるリスクを示すものである可能性もある。

 世界の主要組織は次々に、世界経済の成長予想を下方修正している。国際通貨基金(IMF)は、貿易摩擦の影響のために全世界の貿易の伸びが、2008年に始まった国際金融危機以来の最低の水準に留まる可能性があるとの見方を示した。世界銀行は2019年の全世界の経済成長の予測を1月に2.9%に下方修正したのに続き、6月に発表したリポートの「世界経済の見通し」では2.6%とさらに引き下げた。ドイツ連邦銀行(中央銀)のバイトマン総裁は、貿易摩擦を「全世界的な逆風」と評して、米中貿易摩擦は中期的見方からすれば世界の貿易額を1%引き下げるとの見方を示した。モルガン・スタンレーは6月になり発表したリポートで、世界経済は早ければ9カ月後に後退を始めるとの見方を示した。

 このような緊迫した危機と不確実性に直面して、G20メンバーが世界に向け団結して試練に立ち向かう決意と胆力を示すことが、各方面から期待されている。したがって、G20サミットは初心を貫くことがとりわけ重要だ。

 G20のメンバー国として、中国がこれまで表明してきた一連の、重要な理念や立場についての主張は、金融恐慌を抑止し危機を処理する上で重要な役割りを果たす。中国は2016年開催のG20杭州サミットで、マクロ経済政策の協調強化、新たな発展方式の創出、成長エネルギーの発掘、グローバル経済のガバナンス改善、開放型の世界経済の建設、持続可能で包容力ある成長の促進などを主張し、国際社会の一致した称賛を得た。

 中国が主張したこれらの方策と主張は実際に、進歩と発展を追求する各国の「心の声」の反映だ。IMFのラガルド総裁は、「喫緊の課題は現在の貿易関係の緊張の解決だ」と強調している。G20大阪サミットのホスト国である日本も、2019年版の「通商白書」には日増しに高まる貿易保護主義に対する警鐘を盛り込むとの見方が出ている。日本経済新聞は、G20の喫緊の課題は貿易戦争を終結させることと指摘し、大阪サミットが全力で保護主義を阻止することに期待を込めた。

 全世界でリスクと不確定要素が高まっている大きな情勢にあって、各国は協調の立場を取り、対立点を妥当に処理し、合意を形成し、協力を強化することで、暗雲に覆われた世界経済に人々が目を見張る明るい光をもたらさねばならない。(CRI論説員 王姗姗)