「いだてん」中村勘九郎と峯田和伸、初対面は「2人とも坊主頭で笑い合った」

NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(日曜午後8:00)で、日本マラソン界の父・金栗四三役を演じる中村勘九郎、草創期のマラソン選考会にたびたび潜り込んでいた浅草の人力車夫・清さん役の峯田和伸が、神戸市で行われたトークショーに出席した。

ドラマは宮藤官九郎氏の脚本で、“日本で初めてオリンピックに参加した男”金栗四三(中村勘九郎)と“日本にオリンピックを呼んだ男”田畑政治(阿部サダヲ)の2人を軸に半世紀にわたる日本人のオリンピックの歴史を描くもの。勘九郎と峯田はお互いに対談を熱望しており、日本マラソン発祥の地として知られ、柔道だけでなく体育の普及に尽力した嘉納治五郎(役所広司)の故郷でもある神戸でのトークショーが実現した。

峯田は「初対面の時、勘九郎さんと握手して、2人とも坊主頭で、指さして笑い合った。理屈じゃなく、こういう人が主役なんだと思い、ずっと楽しくて仕方なかった」と初対面の印象を振り返ると、勘九郎も「清さんは浅草にいる“白タク”みたいな存在。普通なら友達になりたくない人。しかし、清さんの男らしさや格好良さにはいつも感動させられている」と尊敬の念を抱いていたことを告白。

トークショーでは2人が訪れた神戸市役所前の「日本マラソン発祥の地」の記念碑や、御影公会堂にある嘉納治五郎の銅像のエピソードも明かされ、勘九郎が嘉納役の役所について「声が大きいわけではないのですが、とってもセリフが聞き取りやすいんです」と撮影現場で感心させられたことを明かすと、峯田も「場面が流れてしまうようなシーンで、役所さんがセリフを言うと、ぴしっと引き締まり、なんとなく流れていくような状況が止まる。本当にすごい方です」と尊敬していることを告白する場面も。

また、第一部の主役を務め上げた勘九郎が「歌舞伎も、初めて参加した大河ドラマ『新選組!』もそうだったが、いつも男ばかりの仕事が多い。その点、女性の場面が多い『いだてん』は本当に楽しい」と笑顔を見せると、峯田は「1年以上、体づくり、方言、ランニング練習など愚痴一つ言わず、主役として真ん中にいてくれた勘九郎さんに『本当にお疲れさまでした』と今回のトークショーを利用して伝えられてうれしい」とねぎらっていた。

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