逮捕の警官、特殊詐欺グループの手口模倣か 「犯罪捜査」を強調

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京都府警本部

 京都府警山科署員が高齢男性宅を訪れ、現金1180万円をだまし取ったとされる事件で、詐欺容疑で逮捕された同署地域課の巡査長の男(38)が、被害者の男性(78)に「犯罪に関わるお金の可能性があるので、預かって捜査する」との趣旨のうその説明をしていたことが25日、捜査関係者への取材で分かった。

 高齢者に対し、資産や銀行口座が犯罪に悪用されているとうそを言い、現金を詐取するのは特殊詐欺グループの典型的な手口。京都府警捜査2課は、警察官の高橋容疑者が捜査対象である詐欺グループと同様の手口で、事件に及んだ可能性があるとみている。

 また、巡査長が「最初から男性のお金をだまし取るつもりだった」と容疑を認める供述を始めたことも、捜査関係者への取材で判明した。逮捕当初は「借りただけで、だましたつもりはない」と否認していた。

 巡査長は伏見署に勤務していた昨年11月、京都市伏見区内で1人暮らしをする男性の自宅を訪れ、「現金を預かって保管する」とうそを言い、2回に分けて現金計1180万円を詐取したとして、今月15日に逮捕された。

 捜査関係者によると、巡査長は男性に「犯罪に関わるお金かもしれないので捜査する」などと告げたという。府警は、巡査長が「犯罪捜査」を強調して男性を不安にさせるなどし、現金を手渡さざるを得ない状況に仕向けたとみている。

 事件を巡っては、昨年11月8日に男性が金融機関で高額の現金を引き出そうとしたため、金融機関から府警に「特殊詐欺被害の可能性がある」との緊急通報が寄せられていた。巡査長は通報への対応で金融機関に出向き、男性に警察官の身分を示した上、出金の理由や資産情報を聴き出したとみられる。