両陣営 参院選 準備急ピッチ 同日選見送りに安堵も

選挙戦が事実上スタート。拳を突き上げて必勝を誓う支持者ら=県内(則行優志撮影、画像は一部加工)

 通常国会が閉幕した26日、参院選に向けて現職組が急ぎ足で地元の選挙区に駆け戻るなど、事実上の選挙戦に突入した。参院選の日程も同日、「7月4日公示、21日投開票」と決定。公示まで8日間と短い中、長崎選挙区(改選数1)の立候補予定者や陣営なども急ピッチで準備を進め、決戦への慌ただしさを増した。一方、観測が広がっていた衆参同日選は見送られることになり、関係者からは安堵(あんど)の声も聞かれた。
 自民現職の古賀友一郎氏は本会議終了後、院内であった同党の議員総会に臨んだ。安倍晋三首相が「全力を尽くし戦い抜こう」と決起を促し、“必勝コール”。古賀氏は「しっかり勝ち残り、国会に戻ってこられるよう全身全霊で頑張る」と決意を口にし、地元入りするため空港に急いだ。長崎市内の事務所では、早朝からスタッフたちがポスター配布先や遊説の行程などを入念に確認。山積みされた「為書き」を手分けして事務所内に貼っていった。
 国民民主新人で、野党共同候補の白川鮎美氏は県内各地をせわしなく駆け回った。朝は長崎市内でつじ立ちと関係先訪問、昼は島原市内で支持者にあいさつ回り。夜には諫早地区の決起集会があり、約180人を前に「皆さんと力を合わせて、何としても今の政治の流れを変えたい」と決意表明。出席者らと固く握手を交わした。白川氏を推薦する連合長崎の事務所には同党の小沢一郎衆院議員が姿を現し、必勝に向け協力と奮起を求めた。
 一方、取りざたされていた衆参同日選が見送られ、参院選が単独で行われることに、関係者の反応はさまざまだ。自民党県連の外間雅広幹事長は「ダブル選の方が(自民の)勝利が濃厚になると期待していたのに」とぽつり。国民民主県連の渡辺敏勝幹事長は「もしダブル選だったら慌てていた。参院選一本に絞って必勝に向けて進みたい」と胸をなで下ろした。

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