MVPはバイエルンへ!アリアンツキャンプに密着

6月16日、「アリアンツ・エクスプローラー・キャンプ フットボールエディション(ジャパンセレクション)」がラモスフィールドで行われ、40名以上の選手たちが合格者(2名)を目指して熱戦を繰り広げた。

アリアンツキャンプの概要

アリアンツキャンプは2009年から始まり、選ばれた選手をドイツ・ミュンヘンに招待するセレクションである(世界30ヶ国で行われている)。

ジャパンセレクション優勝者2名は、世界各国から選考を勝ち抜いた選手と共に、世界有数のビッグクラブ、FCバイエルンミュンヘンが開催するトレーニングに参加し、バイエルンミュンヘンのコーチや現役選手から直々にトレーニングや交流が行える。

また、交通費やトレーニング代なども無償であり、6日間、異国ドイツのあらゆる文化を体験できる、これ以上ない貴重な機会である。

今回のジャパンセレクションのゲスト審査員は、元日本代表の岩本輝雄・名良橋晃両氏が務めた。

対象となる選手は、(2019年6月30日時点で)14歳から16歳であり、今回は書類選考を通過した男子33選手、女子11選手の計44選手がエントリーした。

選考方法は、一次選考にて、10選手が二次選考(ファイナリスト)に進出し、二次選考を経て優勝者2名を選考する。

一次選考は1対1の対戦形式で、ルールは、制限時間の(延長無しの)1分間で、ゴール数が多い者の勝利となる。同点の場合、審査員(岩本輝雄氏、名良橋晃氏ら)3名による判定(シュート数、ファウル数、ゲーム態度、スキルとテクニックの4項目)で勝者が決まる。

このフィールド、ゴールが2つあることや、壁で囲まれていることが特徴であり、壁(の跳ね返り)を上手く利用する選手、自分の得意なドリブルを駆使する選手、相手に体をぶつけながらゴールに迫るというフィジカル勝負を挑む選手など、選手によって、多種多様な攻防が繰り広げられ、見所が多かった。

また、時間をかけて攻撃し、相手の攻撃の時間を少なくする「遅攻型」の選手もいれば、ボールを奪い、すぐさまシュートを打つ「速攻型」の選手もいて、性格(自分のプレースタイル)が如実に出ていた。

選考の結果、男子7選手、女子3選手が一次選考を通過し、二次選考に挑んだ。

二次選考にて面談が行われ、5人1組のグループディスカッション形式で、①言語コミュニケーション能力、②面接での応答・表現、③日本に対する理解を促進する能力の3項目で評価された。

合格者はドイツで世界各国から集まった同年代の選手たちと6日間共にするということもあり、外国語(英語やドイツ語)のコミュニケーションができるかどうかも求められる為、「自分を(相手が伝わるように)表現できるかどうか」が二次選考突破の鍵となるだろう。

一発勝負の面接には、選手たちの緊張がとても伝わってきた。

今後の流れ

現在選考中であり、合格者2名に選ばれた選手は、今年の8月22日〜27日にかけて、ドイツ・ミュンヘンでアリアンツキャンプを行う。

元日本代表からの“金言”

元日本代表として活躍した岩本・名良橋両氏は今キャンプにゲスト審査員として参加し、「私たちの時代はこのような機会がなかったので、とても羨ましい。面接で言ったことを向こう(ミュンヘン)で実行してほしい」「(海外の人は受け入れてくれるから)自らアクションを起こすべき」という金言を残した。

改めて若い年齢から、世界を知り、異国の文化に生で触れ合える数少ない機会であり、このアリアンツキャンプは大きな意義がある。

このようなトップレベルのサッカーを肌で知る機会が増えて、今後の人生に還元してくれることを祈っている。

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