河内の風穴(鍾乳洞)、鈴鹿山系の清流・神代から続く古社のまち「多賀」

【おとなの休日~in多賀~】

©有限会社ウエスト

清水の音、鳥の声

多賀の秘境に涼を求めて

鈴鹿山脈最北部の西側、新緑の森に響く自然音。エチガ谷の山肌、数か所から勢いよく流れ出る湧き水が、苔生した岩間を縫い芹川へ注いでいます。この豊富な水量はすべて、谷の岩壁に開口している鍾乳洞“河内の風穴”の地下水流です。

河内の風穴 総延長は10,000m以上、国内で3番目に長く、高低差も88m以上におよぶ関西最大級の鍾乳銅。かがんで入口を入ると、通称“大広間”と呼ばれる圧巻の大空間が広がる。一般公開されているのは、入口から200mで4階構造のうちの2階までのみ。

県の天然記念物に指定される風穴の起源はおよそ55万年前、未だその全貌が明らかになっていない神秘の秘境。洞口付近からは冷気が漂い、内部の温度は年間を通じて12度ほど、夏は避暑スポットに。

風穴の入口にある「風緑」は、清らかな渓流を眺めながら、河内の湧き水を使ったかき氷や多賀名産の蕎麦を味わえる“癒しの空間”を提供しています。

奥山の癒し処 風緑 多賀産蕎麦は、季節により丸抜き二八、十割、玄びき二八を提供。黒豆ごはんと10種類もの地元野菜をこめ油で揚げる天ぷらとのセットが一番人気。
ミネラルが豊富な湧水のかき氷は、地元産の果物等を使った手作りシロップで。 TEL:090-8932-1390 火・水曜定休、7/20~8/31無休

「お多賀さん」古くから信仰

夏の夜彩る1万の提灯

多賀大社のご祭神「伊邪那岐大神・伊邪那美大神」の二神が成婚し、伊勢神宮のご祭神「天照大神」を生んだという神話から、“お伊勢お多賀の子でござる”との俗謡が伝えられ、熊野、伊勢と共に広く信仰を集めてきました。

お守りとして“しゃもじ”を授ける慣わしがあり、お多賀杓子が有名。

真夏の夜、境内を幻想的にともす提灯の灯。祖先の霊を守護する同社の女神に感謝の意を表す多賀大社の伝統行事「万灯祭」は、湖国の風物詩。

・万灯祭 毎年8月3日~5日に開催 ※提灯の点灯は19:00~21:30まで

参道には、多賀銘菓「糸切餅」を製造販売する店舗のほか、食事処や土産物屋、こだわりの材料を使った手作りドーナツやパンが自慢のwakkaya(わっかや)などが点在し、散策路として賑わっています。

糸切餅本家 菱屋(ひしや) 明治創業の本家菱屋は、糸切餅を今も70代の夫婦で手作りする。糸切餅の青の二本線と赤の一本線は、鎌倉時代中期に襲来した蒙古軍の軍旗を表し、糸で餅を切るのは、それを断ち切る意味や糸を使うことで平和的かつ長寿の意味合いもあるとのこと。TEL:0749-48-0068  不定休 
※食感にこだわる手作りのため、気温30度を超えると休業。
wakkaya(わっかや) 栄養価の高い胚芽入りの無農薬国産小麦を使ったドーナツやパンを製造。ドーナツは卵やバターを使わず、揚げ油は手搾りのなたね油を贅沢に使い、あっさり香ばしい味わい。パンは天然酵母を使用、ベーグルやサンドイッチも人気。 TEL:0749-20-1045 不定休

今回の探訪スポット

■河内の風穴

滋賀県犬上郡多賀町河内

(アクセス)

名神彦根I.Cから20分、近江鉄道「多賀大社前」駅から8km

■多賀大社

滋賀県犬上郡多賀町多賀604番地

・多賀大社参道、多賀町観光案内所

(アクセス)

名神彦根I.Cから10分、近江鉄道「多賀大社前」駅下車徒歩10分

■情報誌「自悠時間」掲載 2019年6月