NHK・Eテレ「びじゅチューン!」制作者 ふるさと兵庫・小野市のPR動画手掛ける

©株式会社神戸新聞社

井上涼さんが手掛けた小野市のPR動画を紹介する市職員=小野市役所

 奇想天外なアニメと歌で世界の美術を紹介するNHK・Eテレ「びじゅチューン!」の制作者で、アーティストの井上涼さん(36)=東京都=が出身地・兵庫県小野市の依頼を受け、市のアピール動画(3分38秒)を作った。作詞から作曲、歌、アニメまでを1人で手掛け、生産量日本一のそろばんや4キロも続く桜並木など小野市の魅力を紹介。ヘタウマ風アニメ「小野かっぱ」が、ユーモラスな歌声に乗せ、はじけた動きを見せる。作品は動画投稿サイト「ユーチューブ」で28日から公開される。

 彫刻家の父とピアノ教師の母という芸術一家で育った。幼少期から電子オルガンを習い、アニメと漫画が大好きだったという。三木高校では吹奏楽部に所属。金沢美術工芸大を卒業後、広告代理店に勤めながら、アニメ制作を続けた。2013年の「びじゅチューン!」放映開始と同時に独立した。

 動画では、小野市の伝承をまとめた本に登場するかっぱを主人公に、シベリアから鴨池(小野市来住町)に渡ってきた「カモ子」と市内の観光地を回る。小野かっぱの軽妙な歌とともに、国宝・浄土寺(同市浄谷町)やヒマワリの名所を訪れる。

 「びじゅチューン!」で紹介された作品のうち、日本でも人気の高いオランダの画家ヨハネス・フェルメールの「牛乳を注ぐ女」をモチーフにした動画はネット上で約580万回も再生された。小野市はその発信力に着目。今後、小野かっぱなどをモチーフにした観光グッズの販売も視野に入れる。

 東京で自己紹介する時、出身の小野市を相手に分かってもらえないのが悔しいという井上さん。「動画によって少し変わったらいいな」と話した。 (笠原次郎)