「IR整備 5500億円用意」 6事業者が構想披露 佐世保市

IR事業に意欲を持つ事業者によるパネルディスカッション=アルカスSASEBO

 長崎県と佐世保市がハウステンボス(HTB)への誘致を目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)のセミナーが27日、佐世保市内で開かれ、IR事業に参加意欲を持つ国内外の6事業者が構想についてプレゼンテーションをした。このうち「CURRENT」(横浜市)はIR整備の総投資額を5500億円、年間の売り上げを4千億円と想定し、すでに投資資金を確保していることを明らかにした。
 IRを地元企業のビジネスにつなげてもらおうと佐世保商工会議所などが開いた。県や市、企業関係者ら約510人が出席した。
 ほかの事業者は「アゴーラホスピタリティグループ」「NagaCorp」「一般財団法人災害支援財団」「OSHIDORI INTERNATIONAL DEVELOPMENT LIMITED」「CASINOS AUSTRIA INTERNATIONAL JAPAN」。それぞれ海外でのIRの実績やHTBでの事業イメージを説明した。
 パネルディスカッションでは6事業者の代表が意見交換。HTBまでのアクセス改善に向け、モノレールの整備やクルーズ船の活用などの考えを示した。
 中村法道知事は取材に「九州、長崎のIRに関心を示す事業者が多いことはありがたい」と述べた。佐世保商工会議所副会頭で長崎マリンIR推進協議会の辻宏成会長は「地域と一体となって事業を進めてもらいたい」と話した。
 IRを巡っては、整備を希望する都道府県などが実施方針を策定し、事業者を公募して選定。国は最大3カ所を決める。

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