歓迎のアサガオ、育てよう 五輪向け、藤沢の児童が種まき

8月のセーリング競技テストイベントで使用するアサガオの種をまく児童=藤沢市

 2020年東京五輪・パラリンピックの大会期間中に全競技会場の入り口にアサガオなどの花を飾る「フラワーレーンプロジェクト」の一環として、8月のテストイベントでの導入に向けた種まきが17日、藤沢市立村岡小学校(同市弥勒寺)で行われた。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の主催。同市江の島でセーリング競技大会が開催されることから、同校をはじめ八松小、高砂小の市内計3校の児童が、世界各国から訪れる選手、観戦者らを迎えるアサガオを育てる。

 鉢植えは、手荷物検査を待つ列を区切る柵として各会場入り口のセキュリティー検査エリアに設置される。通常、金属製フェンスやベルトで仕切っているが、東京五輪では、子どもたちの参加意識を育む狙いもあり、フラワーレーンを導入することになった。

 種まきには村岡小の5年生と特別支援学級の児童約100人が参加した。冒頭、「植育授業」を実施。児童たちは、虫の駆除や培養土、肥料のやり方など、植物の育て方のポイントを熱心に学んでいた。

 体育館にはアサガオの種を植える30鉢が並べられ、組織委の担当者が種を植える間隔や土の状態、水やりの方法などを説明。児童たちは、培養土に穴を開けながら、一つ一つ丁寧に種をまいていた。

 会場には、東京2020マスコットのミライトワとソメイティも登場。作業中の児童と触れ合い、大会の機運を盛り上げていた。同小5年の古井丸空澄さんは「自分たちが育てたアサガオが大会で飾られるのが楽しみ。虫がついていないかなど、気をつけて見守っていきたい」と感想を述べた。

 村岡小では全校児童が100鉢を育て、まずは8月に江の島で行われるセーリング競技のテストイベントで試行的に設置される。同組織委の担当者は「小学生の力で世界中から訪れる人々をもてなしてほしい」と話している。

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