佐世保市出身の横尾初喜監督が本県を舞台に自らの半生を描いた映画「こはく」は、県内で公開中。監督や主要キャストがこのほど、長崎市内で記者会見を開き、ロケ中のエピソードや作品への思いなどを語った。
作品は幼い頃に別れた父親を捜す兄弟の葛藤などを描いた人間ドラマ。佐世保市や長崎市を中心に撮影を行った。
記者会見には横尾監督のほか、主演の井浦新、兄役でお笑い芸人の大橋彰(アキラ100%)、井浦の妻役の遠藤久美子、本県出身の塩田みうの5人が出席。
井浦は「撮影が進むにつれスタッフやキャストが打ち解け、互いにそれぞれの家族について話をしたのが印象深かった。温かい雰囲気の現場だった」と振り返った。大橋は「約20年前から役者の世界に憧れてきたので念願がかなった。演技はお笑いとは別の難しさがあり、かけがえのない経験をさせてもらった」と述べた。
実生活で横尾監督の妻でもある遠藤は「撮影中は夫の過去を旅するような感覚で心地よかった」と感想。塩田は「女優として学ぶことが多かった。これからのステップアップにつなげたい」と意気込みを語った。
横尾監督は「家族の物語なので、共感を持つ人も多いと思う。人を思いやる優しさが長崎人のアイデンティティーとして観客に伝わればうれしい」と話した。作品は7月6日から全国で順次公開する。
映画「こはく」の主要キャスト 長崎で記者会見 作品への思いなどを語る
- Published
- 2019/06/30 11:00 (JST)
- Updated
- 2019/07/01 00:02 (JST)
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