お城通り地区再開発 ホテル、図書館整備へ 小田原駅東口

 小田原市は21日までに、小田原駅東口お城通り地区再開発事業の広域交流施設ゾーンについて、ホテルや図書館、子育て支援などの機能の整備を盛り込んだ実施方針案をまとめた。同駅東口では地下街が昨年オープンしたほか、今年は新たな商業施設「トザンイースト」も開業。市は「さらなる地域活性化に向け、中心的な役割を果たす施設にしたい」と意気込んでいる。

 整備される広域交流施設ゾーンは、小田原駅に近接した駐車場跡地で敷地面積は約6千平方メートル。2018年度に着工し、19年度半ばのオープンを目指す。

 市は市民アンケートの結果や、市場動向を踏まえた事業採算性の検証結果を基に、整備する機能を検討。1300平方メートル程度を想定した図書館機能や、観光・出張などの需要に対応したホテル機能、400平方メートル規模を想定したコンベンション機能を列挙。このほか子育て相談業務などを扱う機能、アンケートでニーズの高かった飲食店や金融機関といった商業・業務機能なども盛り込んだ。

 建設費高騰などの課題があるが、「身の丈に合った事業として、市や民間事業者のリスクを最小化するための仕組みを検討する」と市拠点施設整備課。さらに「来街者の増加が期待されるラグビーのワールドカップや東京五輪・パラリンピックの開催が迫っているだけに、迅速かつ着実に整備を進めたい」としている。

 市は実施方針案についてのパブリックコメント(市民意見募集)を来年1〜2月に実施し、15年度内に策定する予定。

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