大宮駅西口駅前、28年連続で県内最高 県内路線価、6年連続で上昇 4年ぶり下落地点なし

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2019年分の県内税務署別最高路線価

 関東信越国税局は1日、相続税や贈与税の税額算定基準となる2019年分(1月1日現在)の埼玉県内路線価を公表した。標準宅地の評価基準額の対前年変動比率の平均値はプラス1.0%で6年連続で上昇したほか、上昇率も18年の0.7%より拡大し、上昇が顕著になった。大宮駅西口駅前(さいたま市大宮区)は28年連続で県内最高となり上昇率も1位。交通の利便性が高くオフィス需要が高いことがけん引し、同所の路線価は同局管内(埼玉、茨城、栃木、群馬、新潟、長野)でもトップだった。

 県内税務署別の最高路線価は県南部を中心に10署で上昇。横ばいは5署で、昨年は下落の秩父署が4年ぶりの横ばい。県内は15年以来4年ぶりに下落がゼロ。最高路線価の上昇は大宮が7年連続、浦和と川越が6年連続、川口と西川口が5年連続、所沢が4年連続、越谷が3年連続、朝霞が2年連続。上尾が5年ぶり、熊谷が2年ぶり。

 県内で最高の路線価だった大宮駅西口駅前ロータリーは1平方メートル当たり370万円。変動率もプラス12.1%と県内最高だった。同駅は新幹線で東北や北陸方面に向かえ、東京や新宿など都心の主要駅へ1本で行ける在来線が乗り入れるため利便性が高く、駅周辺のオフィス需要は上昇。オフィス空室率は1%を割り賃料の坪単価も上昇。オフィス投資利回りは低くなった。

 県統括鑑定評価員でさいたま市の不動産鑑定士、島田喜久男氏は「大宮は企業の拠点開設需要が常に高い。一方、賃料が上昇している都内より割安だが、供給が少なく需給が逼迫(ひっぱく)し、空室率も首都圏屈指の低さ。賃料も高騰傾向だ」と分析。大宮駅グランドセントラルステーション化構想や駅東西両口で再開発計画も進む。「オフィス賃料は都心に次ぐ高さで、駅周辺の開発も予定され伸びしろがある。不動産投資家の関心も高い。上昇は今後も続く」とした。

 島田氏は県南の今後については「都心の地価は上昇が続くこともあり、都心より割安な県南を中心に住宅や商業地の需要は高い。ただ都心で変調を来せば影響を受ける可能性がある」とみる。横ばいが続く県北などは「一部で人口増加もみられるが、都心から遠く新規住民の流入も少なく、少子高齢化も進む。商業地のにぎわいが弱まり、このような状況が続くと思われる」と分析する。

 路線価は主な道路に面した土地1平方メートル当たりの1月1日時点の評価額。県内では1万5979地点を標準宅地に設定した。