【MLB】大谷翔平、6月はリーグ屈指の大活躍 月間9本塁打は松井氏に次ぐ日本人史上2位

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

6月のア・リーグ打者の月間成績5傑(RC順)、大谷は5位

 大谷翔平の6月の活躍は、リーグ屈指のレベルだった。「二刀流をやめて、打者に専念したほうがいいんじゃないか」という声が上がるのも無理はない。

 6月のアメリカン・リーグの打者の月間成績5傑をRC(Runs Created/打者の総合指標:安打、長打、四死球、盗塁、犠打、犠飛を加味)順に並べる。

1 DJ・ルメイヒュー(ヤンキース)29.16
 114打45安6本29点2盗 率.395 OPS1.092

2 マイク・トラウト(エンゼルス)28.21
 103打33安9本23点2盗 率.320 OPS1.081

3 ザンダー・ボガーツ(レッドソックス)24.78
 99打31安6本20点2盗 率.313 OPS1.024

4 ルルデス・グリエルJr.(ブルージェイズ)24.48
 104打35安10本20点1盗 率.337 OPS1.063

5 大谷翔平(エンゼルス)24.41
 94打32安9本22点4盗 率.340 OPS1.091

日本人の月間最多本塁打は2007年の松井秀喜氏で13本

 1位のヤンキース、ルメイヒューは今季ロッキーズから移籍。本塁打のキャリアハイは昨年の15本塁打だったが、今季、すでに12本塁打と大化けした。

 2位に大谷の同僚のトラウト。3位にリーグ屈指の強打の三塁手ボガーツ。そして4位には、兄のユリエスキ・グリエルとともに一時期DeNAに在籍したこともあるルルデス・グリエルJr.。

 大谷翔平は、RCでは5位になる。DH専門で、インターリーグでは代打での出場に限定される中で、並み居る強打者の中で5位につけた。本塁打数9本はエドウィン・エンカーナシオン(ヤンキース/マリナーズ)の11本、グリエルJr.の10本に次ぐ2位タイだった。6月のMVPの有力候補だろう。

 6位以下には本塁打王をとったネルソン・クルーズ(ツインズ)、カルロス・サンタナ(インディアンス)など、そうそうたる強打者が並ぶ。

 大谷の6月の成績は、日本人選手としても屈指。

○日本人選手の月間本塁打数5傑

13本塁打 / 松井秀喜2007年7月(28打点 打率.345)
9本塁打 / 大谷翔平2019年6月(22打点 打率.340)
8本塁打 / 松井秀喜2009年8月(25打点 打率.281)
7本塁打 / 松井秀喜2004年6月(20打点 打率.210)
7本塁打 / 松井秀喜2005年7月(22打点 打率.317)
7本塁打 / 大谷翔平2018年9月(18打点 打率.310)

 日本人選手のMLB打撃記録の大半は、イチローが持っているが、本塁打に関しては松井秀喜が上位に来る。イチローは2005年8月の6本が最多。2007年7月の松井の月間13本塁打はリーグ1位。この月の月間MVPに選ばれている。大谷が登場するまでは、松井秀喜が上位を独占していた。

 しかし、大谷は2018年8月に月間6本、9月に7本と数字を重ね、今年6月は日本人史上2位の9本を記録。松井秀喜が2007年7月に記録した月間13本塁打はすごい記録だが、これを抜く日も遠くはないだろうと思わせる。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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