長崎県内雨量300ミリ超の恐れ きょう昼から24時間で 長崎で崖崩れ、停電

雨が降り続き2日朝に発生した崖崩れ=長崎市上小島3丁目

 停滞している梅雨前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、県内は1日夜から2日朝にかけて激しい雨に見舞われ、崖崩れや停電などが発生した。長崎地方気象台は、3日昼ごろからの24時間雨量が、県内の多いところで200~300ミリを超える恐れがあると予報し、土砂災害や河川の増水などに警戒するよう呼び掛けている。
 長崎署などによると、2日午前7時40分ごろ、長崎市上小島3丁目の住民が「崖崩れが起きた」と110番通報した。空き地敷地内の石垣が高さ約7メートル、幅約10メートルにわたって空き地に崩落。通報した自営業、水本由幸さん(70)は「隣は春ごろから空き地になっていた。ゴロゴロ、カラカラという大きな音が聞こえて何事かと驚いた」と話した。
 同市三川町では1日午後10時25分ごろ、契約駐車場に止めていた乗用車2台に石が落下したと、付近住民が浦上署に110番通報。同署によると、直径約2メートルの石が駐車場そばの山から転がり落ちたとみられる。
 九州電力長崎支社によると、2日午前3時40分ごろから午前7時45分ごろにかけて同市以下宿町、川原町、宮崎町付近で延べ約100戸が停電した。風雨による倒木が主な原因とみられる。
 同気象台によると、2日午後6時までの24時間雨量は五島上大津91ミリ、雲仙岳83ミリ、長崎73ミリ、大村73ミリ、佐世保48ミリ。
 2日午後8時現在、長崎市、雲仙市、南島原市は避難準備情報を発令し、大村市を加えた4市が避難所を開設した。

© 株式会社長崎新聞社