新幹線長崎ルート 全線フル実現へ機運醸成 長崎県民大会を県検討 県議会総務委

 定例県議会は2日、総務、環境生活、農水経済の3常任委員会を続行。九州新幹線長崎ルート未着工区間に関し、柿本敏晶企画振興部長は全線フル規格化実現に向けた機運を高めるため、県民大会の開催を検討する考えを示した。
 総務委で小林克敏委員(自民・県民会議)、吉村洋委員(同)への答弁。
 未着工区間の新鳥栖-武雄温泉を巡り、県は国に8月末の政府概算要求への調査費計上を求めているが、佐賀県は反発。両県の協議は平行線で、同ルートの与党検討委員会も整備方針の決定を先送りしている。
 委員が事態打開に向け、県民大会開催を求めたのに対し、柿本部長は経済界にも同様の要望があるとして「前向きに検討したい。危機感を持って取り組んでいく。県民の盛り上がりはさらに必要」と述べた。
 中島廣義委員(同)は「知事が21市町、議会、県民に呼び掛けてほしい。一緒にやることが国、佐賀県を動かすことになる」。中村泰輔委員(改革21)も「ぜひやってほしい。対面乗り換えが続くと人が来なくなり、人口減少が進む」と訴えた。

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