ロス・ブラウン、マクラーレンの復調は「進歩を成し遂げた証拠」と賞賛。早くもランキング4位候補とみなす

 F1のスポーツ担当マネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、第9戦オーストリアGPにおけるマクラーレンの印象強い走りについて、チームとドライバーのランド・ノリスとカルロス・サインツJr.を大いに称賛した。

 マクラーレンはオーストリアGPで復活を遂げ、中団グループのトップの地位を確かなものにした。チームは2台揃ってポイントを獲得し、コンストラクターズランキングにおいて5位のルノーとの差を広げることができた。

「苦しい年月を経て、チームは軌道に乗り、次々と結果を出してコンストラクターズランキング4位の候補となっている。その地位は“普通の”チームのほとんどが今年目指しているものだ」とブラウンは語った。

「日曜日にホンダがエンジンマニュファクチャラーとしてほぼ13年ぶりの優勝を飾ったという事実は、彼らを考えさせるかもしれない。だが彼らは、チームのエンジンサプライヤーで、ワークスチームであるルノーに20ポイントの差をつけていることを喜べるはずだ」

 ブラウンはマクラーレンが調子を取り戻す流れにあることを称賛する一方で、チームのドライバーの貢献についても強調した。ノリスはシュピールベルグでも、ルーキーとして力強い走りを見せ、レースを通してミスを犯すこともなく、6位に入賞した。

 一方サインツJr.はパワーユニットに新しいエレメントを投入したためグリッド降格ペナルティを受け、19番グリッドと後方からのスタートを余儀なくされたが、8位でレースを終えた。

 ブラウンはマクラーレンのふたりのドライバーについて、次のように述べた。

「チームはドライバーについても非常に満足できるだろう。ランド・ノリスは、グリッド上の3人のルーキーのなかでも最も印象強いドライバーだ。これまで4戦でポイント圏内でフィニッシュしており、予選でも何度か素晴らしいパフォーマンスを見せている」

「カルロス・サインツJr.も彼の価値を証明してみせた。今回のオーストリアGPは、おそらく彼のベストレースだろう。リタイアしたドライバーがいなかったことを考えても、彼はグリッド後方からスタートして8位でフィニッシュしたのだ」

「マクラーレンは2019年の9戦で52ポイントを獲得している。2018年の合計ポイントより10ポイント少ないだけで、2017年の合計ポイントよりは22ポイント多い。これこそ、進歩が成し遂げられたことの証拠だ」

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