九州南部 なお土砂災害の危険度高く 週末は再び雨の予報

九州南部では、これまでの大雨により、土砂災害の危険度が高くなっている。土砂災害に厳重に警戒すると共に、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。また、東日本の太平洋側は夕方にかけて、局地的に雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降る見込み。

 梅雨前線が種子島・屋久島付近を通り、東日本太平洋側にのびており、前線上の低気圧が関東を東北東に進んでいる。東日本では、低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでおり、太平洋側を中心に大気の状態が非常に不安定となっている。東日本の太平洋側は4日夕方にかけて、局地的に雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降る見込み。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に警戒・注意が必要で、竜巻などの激しい突風や落雷にも注意する必要がある。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めるよう心掛けたい。

九州南部 土砂災害に厳重警戒

 鹿児島県の薩摩、大隅地方は先月28日からの雨が900ミリに達するなど記録的な大雨となった所がある。九州南部は引き続き土砂災害の危険度が高くなっている。4日夜の初め頃にかけても、土砂災害に厳重な警戒が必要だ。前線は4日は九州の南岸付近に停滞し、5日夜にかけて奄美地方まで南下する見込み。このため、種子島・屋久島地方と奄美は大気の状態が不安定となり、雷を伴った猛烈な雨や非常に激しい雨の降るおそれがある。

 5日(金)に奄美まで南下する梅雨前線は、6日(土)以降は西から再び北上する見込み。九州南部は、少しの雨でも災害につながるおそれがあるため、今後の状況に注意が必要だ。
(気象予報士・高橋和也)

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