スパ24時間テストデー2日目はポルシェが首位。KCMG、前日クラッシュのGOODSMILEも周回重ねる

 世界三大耐久レースのひとつに数えられるスパ24時間の公式テスト2日目が7月3日、ベルギーのスパ・フランコルシャンで行われ、54号車ポルシェ911 GT3 Rを走らせるイタリアンチーム、ダイナミック・モータースポーツが総合トップタイムをマークした。

 前日に引き続き、7月25~28日に開催される“本番”に向けたテストが行われたスパでは、この日も午前と午後に各1回、合計8時間のセッションが設けられた。

 晴天の下で実施されたセッションは2日と同様に、アクシデントの影響によって度々赤旗中断に見舞われることとなったが、そのなかで前日に総合3番手タイムを記録したダイナミック・モータースポーツのクラウス・バクラー/アンドレア・リッツォーリ/ザイド・アシュカナーニ組54号車ポルシェが、2分18秒833という好タイムをマーク。

 2日間、都合16時間に及んだテストデーのなかで3分18秒台に入ったのは同チームだけだったことから、ブランパンGTシリーズ開幕戦ウイナーでもある54号車ポルシェが、ここスパのテストデー2日目だけでなく計4セッションでの総合トップとなっている。

 このイタリアンポルシェに続いたのは、Pro-Amクラスにエントリーしているラム・レーシングの74号車メルセデスAMG GT3で、タイムは2分19秒019をマーク。3番手には2018年のスパ24時間ウイナー、ワーケンホルスト・モータースポーツが走らせる34号車BMW M6 GT3が入った。

 セッション4では2019年に創業100周年を迎えるベントレーのワークスチーム、ベントレー・チームMスポーツの107号車ベントレー・コンチネンタルGT3(ジョーダン・ペッパー/ジュール・グーノン/スティーブン・ケイン組)が、2分19秒316を記録して午後最速に。2番手にローヴェ・レーシングの98号車ポルシェ911 GT3 R、3番手には54号車ポルシェがつけた。

 なお、セッション4は現地時間13~18時までの予定となっていたが、終盤に提示された赤旗が解除された後もコース修復の必要であったことを理由に、予定終了時刻の15分前に走行が打ち切られている。

 このテストデーに参加した日本勢では、千代勝正や松田次生を擁するKCMGが3台のニッサンGT-RニスモGT3を持ち込み、セッション3で千代/エドアルド・リベラチ/アレクサンドレ・インペラトーリ組で登録されている39号車GT-Rが2分19秒台のタイムを記録。18号車、35号車GT-Rもそれぞれ習熟を重ねている。

■GOODSMILE RACINGはマシンをレンタルして走行再開

オー・ルージュを走行するKCMGのニッサンGT-RニスモGT3
74号車メルセデスAMG GT3
2018年スパ24時間ウイナーの34号車BMW M6 GT3

 また前日、片岡龍也のドライブ中にラディオンで大クラッシュを喫したGOODSMILE RACING & Type Moon Racing(谷口信輝/片岡/アダム・クリストドロウ組)も、パートナーシップを結ぶブラックファルコンから練習用の8号車メルセデスAMG GT3を借りて午後から走行を再開。58周をラップし、2分20秒517という自己ベストタイムを刻んだ。

 この他の日本車勢はホンダ・チーム・モチュールの30号車ホンダNSX GT3 Evoが2分20秒701で午後の33番手に。シルバーカップにエントリーするジェンソン・チーム・ロケットRJNの22号車ホンダNSX GT3 Evoは、2分21秒180をマークして同40番手となった。

 スパ24時間/ブランパンGTシリーズで唯一のレクサスRC F GT3ユーザーとなっているAmクラスのテック1レーシングは、同じく午後のセッションで2分20秒626を記録。同セッション32番手でテストを終えている。

 2日間の公式テストを終えた2019年トタル・スパ24時間。過去最多72台がエントリーしている今大会は、7月23日のブロンズテストを皮切りに25~26日に予選が実施され、決勝は27日16時30分(日本時間23時30分)にスタートする予定だ。

GOODSMILE RACING & Type Moon Racingがレンタルした8号車メルセデスAMG GT3
ローヴェ・レーシングのポルシェ911 GT3 R
30号車ホンダNSX GT3 Evo
23号車レクサスRC F GT3
2019スパ24時間テストデー2日目 セッション3結果(PDF)
2019スパ24時間テストデー2日目 セッション4結果(PDF)

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