4議席巡り14人立候補 参院選・神奈川選挙区、7党激突

参院選が公示され、雨の中での街頭演説に聴き入る有権者ら=4日午前11時10分、JR桜木町駅前

 第25回参院選が4日公示された。神奈川選挙区(改選定数4)は、全7党の公認候補をはじめ諸派や無所属を含めた計14人が立候補を届け出た。6年半続く安倍政権への評価や「改憲勢力」が過半数の3議席を占めるかが焦点。激突する与野党を中心に現職と新人が入り乱れる全国屈指の混戦区で、21日の投開票に向けた17日間の舌戦が幕を開けた。

 立候補者は届け出順に、国民民主党新人の乃木涼介▽公明党現職の佐々木さやか▽社民党新人の相原倫子▽政治団体「幸福実現党」新人の壹岐愛子▽無所属新人の渋谷貢▽無所属新人の森下正勝▽政治団体「労働の解放をめざす労働者党」新人の圷孝行▽立憲民主党現職の牧山弘恵▽政治団体「NHKから国民を守る党」新人の林大祐▽政治団体「安楽死制度を考える会」新人の加藤友行▽自民党現職の島村大▽共産党新人の浅賀由香▽日本維新の会現職の松沢成文▽政治団体「オリーブの木」新人の榎本太志-の14氏。現職4人と新人10人で、届け出を済ませた候補の多くは主要駅頭などで第一声を上げた。

 与党は、単独候補とした自民の現職が全国最多だった6年前を上回る得票数でのトップ当選を目指す。連立を組む公明の現職は支持母体・創価学会の支援に加え、自民からも推薦を受けて保守票取り込みを狙う。

 野党第1党の立民は複数擁立を見送り、連合神奈川の支援と「風」を頼りに現職の3選に注力。新人を擁立した国民は、連合の後押しに加え俳優の知名度を生かしたい考えだ。

 共産は「市民と野党の共闘」を旗印に、3年前の参院選で次点だった新人が雪辱を期す。第三極の「改革保守」を掲げる維新は、希望の党代表を務めた現職が無党派層への浸透を図る。新人を立てた社民は政党要件維持を至上命令とし、護憲政党の老舗として政権批判票の獲得を目指す。

 与野党ともに公認を1人に絞っており、各党の議席争いは基礎票固めに加えて浮動票の取り込みが鍵を握るとみられる。

 期日前投票は5日から20日まで、各市町村の役所など県内161カ所で受け付ける。

© 株式会社神奈川新聞社