アパレルブランド「ニーム」、「マリン フランセーズ 」を展開していた(株)ヰノセント が特別清算へ

 (株)ヰノセント(TSR企業コード:TSR企業コード293034192、法人番号:5011001039286、渋谷区恵比寿南3-2-13、設立1988(昭和63)年8月29日、資本金1000万円、橋本雅幸社長)は7月2日付けで、事後処理を本多一成弁護士(TF法律事務所、千代田区平河町2-7-5、電話03-6206-1310)に一任した。関係筋によると、「特別清算を予定している」という。
 負債総額は流動的だが現時点で約13億円が見込まれる。

 創業当初はOEM品の企画・製造を手掛けていたが、1993年に小売事業に進出した。ニットやスカートなどのカジュアルウェアや洋品雑貨を中心とした女性向けアパレルブランド「NIMES(ニーム)」や「LA MARINE FRANCAISE(マリンフランセーズ)」などのブランド名で積極的に展開していた。マリンテイストのデザインが支持を受けて人気を博し、全国で30店舗前後を出店、2009年7月期には売上高41億6375万円を計上していた。
 しかし、その後は低価格カジュアルウェアブランドの台頭などから業績は伸び悩み、2017年には現代表が当社を買収し、新体制のもとで再建に取り組んでいた。
 こうしたなか、2018年6月には新スポンサーとして飲食事業やアパレル事業などを傘下に持つインスタイル(株)(TSR企業コード:297554484、法人番号:2010001120331、渋谷区)が当社をグループに収めることを表明、当社株式を取得し、以降はインスタイルグループ傘下となった。
 その後、2019年2月には当社の事業を(株)INSTYLE APPAREL(TSR企業コード:028519132、法人番号:6011001122462 、渋谷区)に譲渡、当社株式を現代表が買い戻したうえで今回の措置となった。

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