色鮮やかに「ラタジャトラ」 川崎でインドの山車パレード

インドの歌や踊りを披露しながら商店街を練り歩く山車 =川崎市川崎区

 インドの伝統的な山車祭り「ラタジャトラ」が6日、川崎市川崎区の川崎駅周辺で開かれ、インド国籍の地元住民が制作した高さ3メートルほどの色鮮やかな山車が商店街を練り歩いた。華やかな衣装を身にまとった踊り手が舞い、迫力ある打楽器も鳴り響き、沿道の人々は異国の文化を堪能した。

 「ラタジャトラ」は「馬車の旅」の意味で、インド南東部オリッサ州にある寺院で毎年この時期に行われるインド最大級の祭り。同州出身者らでつくるNPO法人「オディサコミュニティージャパン」が2008年から国内で、12年から川崎市内で開いている。

 山車のパレードに先立ち、インド舞踏も市役所ロビーで披露され、観客は異国情緒あふれる踊りに拍手を送った。

 道路の使用許可など行政や警察との交渉を手伝い、祭りをともに運営している「グローバル文化協働支援センター」の黒江三栄子さんは「川崎駅周辺に住み、近隣のIT企業などに勤める約千人のインド出身者がほとんど自分たちの手で祭りをつくり上げている」と説明。「彼らにとって大事なつながりの場になっている」と話した。

© 株式会社神奈川新聞社