まちだ交遊録│LIGHT&PLACE 湿板写真館 館長・和田高広2

©株式会社ライトアップ

町田さんのディープでドープな交友関係を探るまちだ交遊録のコーナー!湿板写真館を営む和田高広さんだが、では一体どうして和田さんは湿板写真をはじめることになったのか…その経緯や写真にかける思いをご紹介しよう!

はじめたきっかけは偶然?

さて、およそ100年以上前の写真の技法を用いる湿板写真で、写真を撮り続けている和田さんだが、実は湿板写真をはじめたのは、わずか5年ほど前のことらしい。だが、それでも日本では古いほうとのこと…まあ、そもそも絶対数が少ないもんね。

そんな貴重な湿板写真を和田さんがはじめた理由は、実はいろいろな偶然に寄るところが多いのだそう。当時いろいろあって手に入れた古い肖像写真館用のカメラの使いみちを模索していたところ湿板写真ならすぐ撮れるとフォトギャラリーの方に言われ、そのころ日本カメラ博物館ではじまった湿板写真で撮影する企画を紹介されたのだそう。

そうすると、わずか20名の抽選であったのにもかかわらず参加資格を得ることができ、そこで湿板写真の大まかな撮り方を見ることができた。
今度はその写真を友人に見せると、「自分も撮りたい」と言う人が続々現れたそうな。だが、そのころは湿板写真が撮れるお店は日本にはほとんどなかったので、和田さんは「じゃあ、自分がやるか」とはじめたのがきっかけだそうだ。

和田さんに言わせれば「街(谷中)の気持ち7割、自分の気持ち3割」というのが本音なのだそうwでも、そうして周りに勧められたものだから、現在も続けることができているとうれしそうに語っていた。ちなみに、いまは「自分の気持ち10割」らしいのでご安心をw

周りに勧められたり、支えられたりしながらスタートした湿板写真館だが、はじめたところ、さまざまな偶然にまた支えられることになる。まず、湿板写真の師匠も、手がける人が少ないこともあって、非常に熱心で秘伝まで教えてくれる熱の入れようだったとか。
さらに、湿板写真撮影に使うカメラも、和田さんが撮影をしていることを聞きつけて、カメラやレンズをゆずる人が次々に現れたりもしたそうだ。

またあるときには、埼玉県で購入したカメラに手書き文字付きのフィルムホルダーが1枚付属していたそうだが、その後にフィルムホルダーを落札したところ、件のフィルムホルダーと同じ手書き文字が付いていたそう。よくよく調べてみると、それらは埼玉県で購入したカメラに元から付属していたものだったそうな…カメラが部品を呼んだってことかな…(゚A゚;)ゴクリ まさにミラクル!
一度は、すでに持っているレンズと同じ写真館で使われていたレンズが偶然一式集まる、なんてミラクルも起きたそう。

他にもやめようと思ったら大きな仕事が入ったりと、もはや写真の神様に「やめるな」と言われているくらいの勢いで、転機になるとミラクルが起きたそう。うーん、これはもはや逃げられませんなぁ…(゚A゚;)ゴクリ

湿板写真家と庶民文化研究家の邂逅は、スノードームコレクターがお膳立て

そんな和田さんと町田さん、前編でもお伝えしたとおり、知り合ってまだ1ヶ月そこそこなんだとか…うーん、繰り返しになるけど、とても1ヶ月の間柄じゃない空気感がダダ漏れであるw

知り合ったきっかけは、自身もスノードームコレクター・スノードーム作家として、類まれなレトロな蒐集癖をお持ちの伊達ヒデユキさん。伊達さんも和田さんもこの日暮里が地元の江戸っ子で、こちらは旧知の仲だったようだ。そんな伊達さんを介して、二人は出会い、即撮影まで行っている。

やっぱりさ、すごい人たち同士で合い通じるものが絶対あって、そんな人たちの間では、時間の長短なんて関係ないんだねw
なんにせよ二人が仲良くなってくれたおかげで、こうしてゴル横は取材ができるのでラッキーであるw

和田さんが目指す、空気感もレトロな湿板写真

そんなわけで、運命のいたずらとも思えるほどの、周りからの動きではじまった和田さんの湿板写真生活だけど、いまは自分の気持ちが10割になったのは前述のとおり。そんなやる気にあふれた和田さんが目指している湿板写真は、単なる技法ではなく、あの歴史の教科書でみた偉人たちのように、どこか荒れていて古めかしい、そんな完璧な昔の写真を再現することなのだそう。

和田さんによると、いまの溶液などはすごく進化していて、湿板写真であろうとも普通の写真のようにとてもきれいに撮ることができるのだそう。だが、和田さんは偉人たちの写真から感じる、あのレトロな感覚を引き出すためにいろいろと工夫を重ねている。
6秒で写真を撮るのも、その工夫のひとつ。いろいろ試して6秒がほどよい緊張感を与え、歴史的な写真の持つ雰囲気を再現してくれるのだとか。
和田さんは謙遜して、「僕が一番下手だったけど、それがみなさんの持つ湿板写真のイメージに一番近かった」なんて言うけど、このあえての感じは、決してそんなものじゃないことはひしひしと伝わってきた。

そんなこだわりはやはり人の心を動かすもので、和田さんのところには有名人が撮影に来たり、テレビの取材が来たりと、一気に知名度が上がっていくことになる。まあ、和田さんによると、こだわりが強すぎてよくて材料費とトントンか赤字になるくらいの儲けらしいけどね(;´∀`)
うん、町田さんの紹介で会う人は、たいていこだわりが強すぎて一時期困窮することが多いよね、ホントw
でも、そのこだわりがいつか花開くことも実証済み。これまでの取材してきた人たちと比べると、和田さんはまだ町田さんと知り合って短いから、たぶんそのうち大成功を収める未来が待っているんだと思う。たぶん、ね(*ノω・*)テヘ

実際、和田さんのもとには湿板写真用のカメラで名所を撮る、なんて楽しそうな企画や、新進気鋭の芸術家に湿板写真の手ほどきをするなど、続々とおもしろそうな話が舞い込んでいる様子。これからのさらなる活躍に期待したいところだ。

歴史上の偉人たちと同じような写真を撮ることができる、超絶レトロな湿板写真の世界。オヤジたちもいつコロッといくかわからないのだから、記念に一枚撮影してみることを強くオススメするw遺影が湿板写真とか最高じゃないですか?( ̄― ̄)ニヤリ
まあ、冗談はさておき、かっこいいオヤジってヤツをぜひとも湿板写真で証明してみせてほしい。
和田さんがどんなオヤジにも6秒間の魔法をかけてくれることだろう。

湿板写真館new of ライトアンドプレイス湿板写真館

ゴールデン横丁の仲間たち | 町田 忍(まちだ しのぶ)

町田忍の素晴らしき庶民文化|ゴールデン横丁