候補者 支持訴え奔走 公示後初の週末 党幹部らも応援入り

 参院選公示後初めての週末を迎えた6日、長崎選挙区(改選数1)に出馬している自民現職の古賀友一郎候補(51)の応援に片山さつき地方創生担当相が、国民民主新人の白川鮎美候補(39)のてこ入れに同党の玉木雄一郎代表がそれぞれ長崎県入りし、選挙戦序盤から激しい舌戦を展開。「決められる議員を選ぼう」「安心を取り戻す」-。与野党の大物を交え、両陣営が火花を散らした。

 古賀候補は県南地区を駆け巡り、夕方、長崎市中心部で街頭演説。「医療と年金、介護を将来にわたって維持することが大事。6年培った経験と人脈を生かしたい」と政治の安定を訴えた。片山氏は古賀候補を「総務政務官で、地方創生の知恵袋」と持ち上げ、県などが誘致を進めるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)などの実現には「力のある国会議員が出続けることが大事」とボルテージを上げた。

 街頭演説では道行く親子連れらに歩み寄って笑顔で握手し、頭を下げた古賀候補。腕は真っ赤に日焼けし、「暑さにへばりがちだったけれど、声援に背中を押された」。この後、推薦を受けた公明から比例代表に出馬した河野義博候補(41)の集会に合流。「日本を前に進めるには自公政権の安定が不可欠」と連立政権をアピールし、「選挙区は古賀」「比例区は河野」と支持者に呼び掛けた。

 一方の白川候補は長崎市を皮切りに、諫早、大村の各市を精力的に回り、夕方には地元である佐世保市の中心部アーケードで演説した。「正直な政治と国民の生活の安心を取り戻すための選挙」。玉木氏はアーケードを行き交う大勢の市民を前にこう切り出し、「老後資金2千万円」問題や、児童手当の拡充といった党の公約に言及。国民に寄り添う政治の実現を訴え、「みんなの声を聞き未来につながる政策を出す。自信を持って送り出した白川氏を先頭に勝ち抜きたい」と力強く支持を求めた。

 白川候補も「2千万円をためるよりも政治を変える方が早い」「望むライフスタイルが実現できる社会を実現したい。共に歩んでほしい」と強調し、アーケードを練り歩く“桃太郎作戦”では地元出身をPR。顔見知りの商店関係者らからの「鮎美ちゃん頑張れ」の声援に、笑顔とガッツポーズで応えた。

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