【MLB】後半戦の課題の1つに!? 進化続ける大谷翔平、好機での打撃成績は昨季より低下

エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

7日は4点を追う満塁絶好機で三邪飛、今季最長6試合連続安打と好調も…

■アストロズ 4-0 エンゼルス(日本時間7日・ヒューストン)

 エンゼルスの大谷翔平投手は6日(日本時間7日)、敵地アストロズ戦に「3番・DH」で4試合連続スタメン出場。初回の第1打席で6戦連続安打となる左翼線への二塁打を放ち4打数1安打だったが、チームは0-4で完封負けした。大谷は4点を追う8回満塁の絶好機で打席が回ったが、三邪飛で走者を還せず。絶大な勝負強さを見せた昨季に比べると、今季の方が得点圏打率が低く、後半戦の課題となってきそうだ。

 大谷は初回、2死走者なしでカウント1-1からリーグ奪三振トップの剛腕コールの内角へのナックルカーブを捉えた。逆方向への打球は右寄りの“大谷シフト”をあざ笑うかのように三塁線を破る。二塁打で今季最長タイの6試合連続安打とする好スタートを切った。

 その後はコールの前に空振り三振、遊ゴロと凡退。そして、この試合の最大のヤマ場となったのは、4点ビハインドで迎えた8回だ。コールが7回限りで降板し、2番手プレスリーが登板すると、エンゼルスはガーノーの四球とフレッチャーのヒットで1死一、二塁とする。さらに、主砲トラウトはフルカウントからボール球を見極めて四球。一発が出れば満塁弾で同点という場面で大谷に打席が回った。

 しかし、1ボールから2球目の高めへの97マイル(約156キロ)の直球を打って三邪飛に倒れた。続くカルフーンも空振り三振。今季は開幕から19試合連続無失点を記録するなど、抜群の安定感を誇るプレスリーを攻略できなかった。

「打者・大谷」は1年目の昨季、抜群の勝負強さを誇った。得点圏では80打数28安打の打率.350、7本塁打、43打点、OPS(出塁率+長打率)1.136。特に満塁では4打数3安打2四球。本塁打は0も、10打点をマークしている。一方で、今季は得点圏で50打数14安打の打率.280。4本塁打、24打点。OPS.890も含めて決して悪い数字ではないが、昨年よりは低い。満塁では5打数無安打も、2度の押し出し四球と犠飛1本があり3打点。ただ、贅沢を言えば今日のような場面でヒット1本が欲しいところだろう。

 前を打つトラウトはメジャートップの出塁率.455を記録しており、大谷には走者を置いた状態で回ってくる場面が多い。復帰直後の5月18日(同19日)のロイヤルズ戦、大谷の今季本拠地初アーチはトラウトとのアベック弾だった。その時、自身が3番に入ることで、前を打つトラウトの四球が減ると思うかと聞かれた大谷は「実際に減ってないので、僕がしっかり打てば勝てるんじゃないかなと思います」と話していた。この日のようなチャンスで打率が上がってくれば、最強コンビは相手にとってさらに脅威になってくる。

 もっとも、この日は難敵コールからヒットを打ったことで、6試合連続安打に。最近12試合の打撃成績は41打数18安打の打率.439、5二塁打、4本塁打、6打点と好調を維持していることが試合後にメディア向けに配布される資料ではこの日も記された。打撃成績がどこまで伸びていくかにも、注目が集まる。(Full-Count編集部)

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