代表に縁がないのに「世界最高の選手たち」TOP10

『FourFourTwo』は、代表チームでの出場経験がないのに高い評価を受けた選手のランキングを掲載した。

サッカー界では「代表チームでプレーする」ことは非常に大きな意味を持つ。ワールドカップなど重要な大会に出場すればなおさらで、それを夢見ている選手は数多く、評価も高まる。

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しかし、それぞれの国で代表チームにほとんど縁がないにも関わらず高く評価される選手もいる。そんな「代表での出場経験がないのに高い移籍金が支払われた」者たちを見てみよう。

10位:ジェームズ・マディソン(ノリッジ→レスター)

その際の移籍金:2200万ポンド(およそ32億円)

マディソンは昨季レスター・シティで大きな活躍をし、さらにギャレス・サウスゲイト監督の下でイングランド代表にも招集された…のだが、一試合も起用されることがなかった。それは残念な事実だ。

プレミアリーグで最も創造的な選手として能力を証明した彼は、昨季7ゴール7アシストを記録している。伝統的な「10番」であるが、ブレンダン・ロジャーズ監督は一つ下のポジションで彼に期待しているようだ。

9位:イサ・ディオップ(トゥールーズ→ウェストハム)

その際の移籍金:2200万ポンド(およそ32億円)

マヌエル・ペジェグリーニ新監督を中国から引き抜いたウェストハムは、新たな時代を切り開くために9000万ポンドの補強費を注ぎ込んだ。3600万ポンドで買ったフェルペ・アンデルソンとは異なり、イサ・ディオップはまだフランスのA代表には入っていない。

22歳の彼にはまだまだ時間はあるが、フランスのライバルを見ると…ラファエル・ヴァラン、クレマン・ラングレ、クルト・ズマ、ダヨ・ウパメカノ、そしてサミュエル・ウンティティと強力すぎて厳しい。

あらゆる年代別のカテゴリで招集されてきたエリートのディオップ。今季は最後の一歩を踏み出すことを望んでいるはず。

8位:テオ・エルナンデス(アトレティコ・マドリー→レアル・マドリー)

その際の移籍金:2280万ポンド(およそ33.2億円)

2017年に同じ街のライバルチームで取引されたテオ・エルナンデス。初年度は23試合に出場したが、今季はレアル・ソシエダにローン移籍することになった。

フランスU-20代表の経験を持っている彼は、シニアのチームに入るには兄のリュカ・エルナンデスとも競争しなくてはならないし、バンジャマン・メンディとフェルラン・メンディ、さらにリュカ・ディーニュもいる。厳しすぎるポジション争いだ。

7位:アブドゥ・ディアロ(マインツ→ドルトムント)

その際の移籍金:2480万ポンド(およそ36.1億円)

2017-18シーズンのブンデスリーガでいいパフォーマンスを見せた後、ディアロはボルシア・ドルトムントへ2480万ポンドでのステップアップに成功した。

その移籍金はクラブ史上2番目に高額なもので、ヘンリフ・ムヒタリャン、マルシオ・アモローゾ、アンドリー・ヤルモレンコよりも上だ。アンドレ・シュールレに告ぐ記録なのだ。

ディアロの将来は非常に明るいものに見える。彼はフランスU-21のキャプテンを務め、5つの年代別代表に入ってきた。セネガル出身の父親がいるため、そちらに変わればすぐに国際舞台へ出られるはずだ。

6位:アントニ・モデスト(ケルン→天津権健)

その際の移籍金:3130万ポンド(およそ45.6億円)

ケルンで大迫勇也のパートナーとして大活躍を見せたフランス人FWモデスト。プレミアリーグの多くのクラブが関心を寄せたが、彼は最終的に中国への移籍を決断した。当初はローンだったが、最終的には3130万ポンドという高値で買い取られている。

しかしながら、1年後に彼はクラブ側の契約不履行を訴えて無断で離脱。訴訟問題になった末、FIFAから退団が認められている。彼にとってはなんとかハッピーな結末になった。

昨季は2部で10試合6ゴールと高い得点率を見せたが、もう31歳。一番いい時期に中国に渡っていなければ、可能性はあったかもしれないが…。

5位:マウコン(ボルドー→バルセロナ)

その際の移籍金:3650万ポンド(およそ53.1億円)

マウコンは昨年夏にイタリア・セリエAのローマに加入することが発表された。ファンもイタリアの空港に詰めかけたものの…彼は現れなかった。最後の瞬間にバルセロナが介入し、3650万ポンドを支払うことを約束したのだ。

あまりの突然の転身に驚きが広がり、ローマのSDを務めていたモンチ氏は法的措置に出ることも示唆。しかし結局ローマ側が口頭合意だけだったため、バルセロナへの移籍が認められている。

すったもんだの末にバルセロナに加入した彼は昨季6試合の先発出場のみに終わっており、その大きな期待に応えたとはいい難く…ブラジル代表に選ばれることはなかった。

4位:アレックス・テイシェイラ(シャフタール→江蘇蘇寧)

その際の移籍金:3850万ポンド(およそ56億円)

リヴァプールに移籍するのではないか、と言われたアレックス・テイシェイラ。ブラジル代表の今後を担うタレントだと言われる中で、2016年1月にとてつもない額で中国へ渡っていった。

パウリーニョやレナト・アウグストの道は妨げられることはなかったが、もともと代表歴がない彼にとって中国行きは致命的だった。流石にもう難しい状況だろう…。

3位:ヴィニシウス・ジュニオール(フラメンゴ→レアル・マドリー)

その際の移籍金:3870万ポンド(およそ56.3億円)

2000年7月に生まれたヴィニシウス・ジュニオールは、18歳の誕生日にレアル・マドリーへ加入するという契約に合意したとき、まだ16歳という若さだった。U-20ですらもプレーしていないという中でだ。

そして運良くクリスティアーノ・ロナウドを失ったチームでチャンスを与えられ、悲惨なシーズンの中で輝かしい未来を見せた。ブラジル代表で出場する日は近いだろう。

ただ、今季はエデン・アザールの加入によって左サイドが埋まってしまうため、どのような立場になるのか不透明だ。ロビーニョのようにならなければよいが。

2位:ロドリゴ(サントス→レアル・マドリー)

その際の移籍金:4000万ポンド(およそ58.2億円)

ヴィニシウス・ジュニオールの獲得から僅か1年。レアル・マドリーは再びブラジルのワンダーボーイをとんでもない額で獲得した。サントスで1年を過ごした後、この夏にスペインへとやってきた。

彼はすでにNikeのスポンサードを受けており、18歳とは思えない評価を受けている。おそらくこの夏はトップチームで練習を行うだろう。久保建英らとともにカスティージャでプレーする可能性が高いため、ブラジル代表への招集はもう少し待つ必要がありそうだが…。

1位:エメリク・ラポルト(アスレティック・ビルバオ→マンチェスター・シティ)

その際の移籍金:5720万ポンド(およそ83.2億円)

リヤド・マフレズがマンチェスター・シティに加入するまで、このエメリク・ラポルトはクラブ史上最高額の移籍金によって獲得された選手だった。にもかかわらず、彼は未だにフランス代表での出場経験はない。

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スペイン代表の資格も持っている彼はフランスにこだわっているようだが、デシャン監督に嫌われているのか全く起用されない。その選択は能力の問題ではないように見えるが…。

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