HRダービー イェリッチに代わってチャップマンが出場へ

アスレチックスの正三塁手として活躍するマット・チャップマンは、子供のころから父親とホームラン・ダービーを見ながら育ち、ホームラン・ダービー出場を夢見てきた。そして、その夢が実現することになった。日本時間7月8日、メジャーリーグ機構は背中に問題を抱えているクリスチャン・イェリッチ(ブリュワーズ)に代わってチャップマンがホームラン・ダービーに出場することを発表。父ジムが打撃投手を務めることも明らかになった。

イェリッチの代役としてホームラン・ダービー出場が決まったチャップマンは、イェリッチの第1シードの枠をそのまま引き継ぎ、ファーストラウンドでブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)と対戦する。

ホームラン・ダービー出場を夢見てきたチャップマンだが「自分がホームラン・ダービーに出場するなんて想像したこともなかった」という。しかし、「父親は『お前がホームラン・ダービーに出場することがあれば、打撃投手をやりたいな』と言っていたんだ」と語り、ホームラン・ダービーに出場するというチャップマンの夢、そしてホームラン・ダービーで息子を相手に打撃投手を務めるという父の夢が、一気に実現することになった。

チャップマンは今季ここまで21本塁打をマーク。正三塁手としてブレイクした昨季の記録まであと3本に迫り、自己記録の更新が確実視されている。引っ張り専門ではなく、フィールドの全方向に本塁打を打てるのがチャップマンの特徴だが、ホームラン・ダービーの舞台では引っ張りに専念する作戦のようだ。

錚々たる面々が並ぶホームラン・ダービー出場者8名のなかで、チャップマンの平均打球初速度(93マイル)は、ジョシュ・ベル(パイレーツ)の93.4マイルに次いで2位の数字。イェリッチの代役としての参戦とはいえ、チャップマンが秘める能力は、決して他の出場者に見劣りしない。夢のホームラン・ダービーの舞台での、チャップマンのパフォーマンスに期待したい。

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