安倍首相、あす10日来県

県内2陣営来援、戦略は対照的

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 安倍晋三首相(自民党総裁)が10日に来県することが8日、関係者の話で分かった。参院選県選挙区に立候補した党公認の現職大沼瑞穂候補(40)の応援が目的とみられる。10日は無所属新人の芳賀道也候補(61)の応援のため、国民民主党の玉木雄一郎代表の来県も予定されている。与野党の大物政治家が来県する集中日となりそうだが、事実上の一騎打ちを展開する両陣営の来援に関する戦略は対照的だ。

 大沼陣営は連日のように閣僚や党幹部の応援を得て空中戦を仕掛けている。「大沼さんは自民の看板娘。公示日に私が来たということは、それだけ期待しているということ」。4日夜、個人演説会に駆け付けた二階俊博党幹事長はそう持ち上げ「力添えをお願いしたい」と頭を下げた。

 県選挙区は激戦区に指定されている。7日は菅義偉官房長官が山形市で「大接戦だ。何とか勝たせてほしい」と開口一番訴え、8日は公示前に続き岸田文雄党政調会長が来県。党本部は今後も首相をはじめ、知名度が高い“スター級”をつぎ込む方針だ。陣営幹部は聴衆の反応に手応えを感じ「盛り上がりをつくって集票につなげたい」とする。

 一方、芳賀陣営は政党色を薄め、アナウンサー時代から築いてきた個人的な人脈を重視した草の根の“地上戦”に徹する。他候補は県外出身なのに対し、芳賀候補だけが山形市出身という「違い」を際立たせる狙いもある。

 これまで、推薦を受ける立憲民主、国民の両党本部から応援弁士を呼んだことはあったが、回数は少ない。10日には「山形選挙区は最重点区」と位置付ける国民の玉木代表が、公示前に続く2度目の来県を計画しているが、これ以外に党幹部らが県内入りするかは未定だ。基本的には芳賀候補が培ってきた全国のアナウンサー仲間や長井高時代の同級生がマイクを握る場を積極的につくっている。

 政治団体「NHKから国民を守る党」新人の小野沢健至候補(49)は、県内で選挙運動をほぼ行っていない。