地震復興「遅い」4割 参院選くまもと県民アンケート③

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 発生から3年がたった熊本地震からの復興の進み方について、県民100人アンケートで聞いた。「早い」(11人)と「どちらかといえば早い」(35人)と感じている人が合わせて4割を超えた一方、「遅い」(12人)、「どちらかといえば遅い」(25人)も4割近くに上り、意見は分かれた。

 年代別では、20~50代は早いが多かったが、10代と60、70代以上は遅いが早いを上回った。自民党支持層は6割弱が早いだったが、自民以外では早いと遅いが約4割で並んだ。

 県内では、なお1万2千人近くが仮設住宅などで暮らすが、2017年5月のピーク時からは4分の1に減少。被災した熊本城の復旧工事や益城町の復興土地区画整理事業などが進む一方、阿蘇地域の国道57号、JR豊肥線などは寸断が続いている。

 早いと答えた人は、「JR豊肥線と国道57号北側復旧ルートは来年度開通する。24時間休み返上の作業に頭が下がる」(阿蘇市・農業女66)、「地震1年後には通学の不便はなくなり、ブルーシートも早い段階で見かけなくなった」(熊本市・大学生女20)、「自分の周囲で地震の傷跡を感じる機会が減った」(熊本市・会社員男21)、「熊本城の天守閣も10月には特別公開が始まる」(荒尾市・自営業女53)など、自身の生活実感と重ねた回答が目立った。

 遅いと感じる理由では「まだ仮設住宅で暮らしている人が多くいる」、(熊本市・主婦71)「転居先確保に苦労している人も多い。金銭面での被災者支援がもっと必要ではないか」(熊本市・会社員女24)など、被災者の生活再建を憂慮する意見が出た。

 「JRや国道が早く復旧してもらわないと観光客が減少して困る」(南阿蘇村・自営業男82)、「益城町に行くと、道路の復旧が終わっていない」(熊本市・会社役員女42)など早期のインフラ復旧を望む声も上がった。「国会議員が現場の声を中央に上げていない」(玉名市・自営業男72)と考える人もいた。

 「分からない」とした人は17人。「地震で困っている人が周囲にいない」(宇城市・自営業女38)、「大きな被害が出ていないから、早いも遅いも感じない」(天草市・団体職員女35)など、被災度合いによる地域や個人差も見られた。(参院選取材班)