横浜銀と千葉銀が提携へ 顧客紹介や運用商品共同開発も

 横浜銀行(横浜市西区)と千葉銀行(千葉市中央区)が業務提携する方針を固めたことが9日、分かった。事業承継やビジネスマッチングといった法人向け金融サービスのほか、個人向けでも連携し、収益拡大を図る。全国で地方銀行の経営統合や提携が相次ぐ中、トップ地銀同士の提携は他の地銀の連携を加速させそうだ。

 10日にも両行が発表する。関係者によると、法人向けでは事業承継や企業の合併・買収(M&A)などの分野で両行が協力。個人向けでは、千葉銀が持つ信託機能を活用し、横浜銀に遺言信託などのサービスを提供することや、運用商品の共同開発も検討する。

 銀行の規模を示す総資産は地銀トップの横浜銀が16兆8099億円(今年3月末現在)、3位の千葉銀が14兆8916億円(同)。両行は株式を約0.30%ずつ持ち合うが、今回の提携では互いに買い増す予定はないとみられる。

 横浜銀は2016年に東日本銀行(東京)と経営統合したが、今回の提携に東日本銀は加わらない見通し。千葉銀は同年、埼玉県が地盤の武蔵野銀行と包括業務提携を結んでいる。

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