HTBに新1DAYパス 10月導入 実質値下げ 坂口社長「2025年度までに最高益」

今後の事業展開について説明する坂口社長=佐世保市、ハウステンボス

 佐世保市のハウステンボス(HTB)は9日、アトラクションの料金込みの新たな「1DAYパスポート」を10月から導入する、と発表した。価格(大人7千円)は据え置くため、実質的な値下げ。来場者増につなげる狙い。坂口克彦社長は「2025年度までに営業利益(単体)の最高益を更新したい」としている。
 新パスポートは、観覧車(600円)やジュラシックアイランド(2100円)など、別途料金が必要だったアトラクションや施設を利用できる(一部乗り物を除く)。65歳以上の高齢者や、3歳以下の子どもを連れた人などを対象にした「おもいやりパスポート」(5千円)も新設した。
 坂口社長は、今後の事業展開を発表。九州からの集客に力を入れる方針を掲げた。HTBの調査の結果、九州での認知度はほぼ100%だが、来場経験はあるものの過去10年間に訪れていない人の割合が5割を超えた県もあった。こうした人に働き掛け、集客を図る。
 入場料の実質的な値下げについて、坂口社長は「滞在時間が増える分、レストランでの食事などで消費してもらい、客単価は減らさないようにしたい」と説明。来場者数の増加で「増収増益は達成できる」と自信を見せた。20年4月にも場内を案内する専用アプリ「HTBアトラクションナビ」(仮称)を導入し、満足度の向上を目指す。

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