横須賀市立武山中学校(神奈川県横須賀市武)の生徒が5日、学区内の町内会と連携して震災を想定した訓練に取り組んだ。全校生徒523人が居住する地区ごとに分散して参加。津波からの避難など地域の特性に合わせた活動に従事し、防災への意識を高めた。
相模湾から1キロ余り離れた太田和中町内会では、高台への避難訓練を行った。同町内会は東日本大震災以降、標高約24メートルの畑を一時避難場所として利用できるようにするなど津波対策を推進。この日は生徒51人と町内会メンバーが学校から高台までの約2キロを歩き、避難の流れを確認した。
藤崎昭和会長(74)は「関東大震災の時には、近くを流れる小田和川を津波が逆流し、川沿いの平地は水浸しになったと聞く。決して気が抜けない」と身を引き締めた。3年の女子生徒(14)は「自分だけでなく他の人の命も守るため、小さなことから防災に取り組みたい」と話した。