サッカー選手は旅人のようなものであり、自らの価値を上げるために多くのクラブを短期間に渡り歩いていくものである。
しかし中には、かなりの高値で買われたにも関わらず、わずか半年から1年で「大暴落」の価格で売却されるという珍しい経験をした者もいる。
『FourFourTwo』はそんな「わずか1年で獲得された時の額よりもかなり安く放出された選手」を特集している。
デイヴィ・クラーセン(エヴァートン)
損した額:1160万ポンド(およそ16.9億円)
このオランダのプレーメーカーは、非常に期待されてエヴァートンにやってきた。2017年のことだ。中盤のキープレーヤーになるはずだったが、クーマン監督の解任もあって出番を完全に失った。
サム・アラダイス氏の下では3回しか出場できず、アヤックスのキャプテンは数ヶ月のうちに不良債権になった。購入時は2400万ポンド(およそ34.9億円)だったが、1年後に売ったときには1240万ポンド(およそ18億円)に。
アンヘル・ディ・マリア(マンチェスター・ユナイテッド)
損した額:1500万ポンド(およそ21.8億円)
ディ・マリアのクオリティに疑いの余地はなかったものの、マンチェスター・ユナイテッドでは感銘を与えることが出来ずに苦戦した。レアル・マドリーから加入したこともあり、高い基準が設定されていた。
当時の獲得額はプレミアリーグの歴史上最高だった5970万ポンド(およそ86.9億円)。32試合で4ゴールしか決められなかったあと、大幅に値下げされてPSGに売却された。
ロビー・キーン(リヴァプール)
損した額:730万ポンド(およそ10.6億円)
ラファエル・ベニテス監督が2008年に獲得したビッグネームのFW2名。それがフェルナンド・トーレスとロビー・キーンだった。しかしこの二人はピッチ上でなかなかコンビネーションが合わず、キーンは19試合で5ゴールに留まった。
この二人の併用はうまくいかない。それが明らかになったとき、ベニテスは半年でキーンを「損切り」した。1930万ポンド(およそ28.1億円)で買った彼を1200万ポンド(およそ17.5億円)でトッテナムに売却している。
ロランド・ビアンキ(マンチェスター・シティ)
損した額:480万ポンド(およそ7億円)
ジャンフランコ・ゾラやパオロ・ディ・カーニオらを除き、イタリアの選手はだいたいプレミアリーグではうまくいかない。アクイラーニ、ジャッケリーニ、グラッビ、オスヴァルド、そしてビアンキ。
2007年に880万ポンド(およそ12.8億円)でやってきた彼はレギュラーで起用されたが、半年で4ゴールしか決められず。そしてイギリスの食生活や飲物などの文化に加えて審判まで批判した後、400万ポンド(およそ5.8億円)でラツィオに売られた。
ノリート(マンチェスター・シティ)
下落額:590万ポンド(およそ8.6億円)
2016年、ノリートはバルセロナで自分をデビューさせたジョゼップ・グアルディオラの下へやってきた。セルタで大活躍をした後、1380万ポンド(およそ20.1億円)の移籍金で4年契約を結んだ。
プレミアリーグでの2試合目でストークを相手にゴールを決めたが、グアルディオラが様々なシステムを試している間に立場が悪化。2月を最後にスタメンがなくなり、グアルディオラとイギリスの天気を批判し、790万ポンド(およそ11.5億円)でセビージャに去っていった。
「私の娘の顔は色が変わってしまったよ。まるで洞窟の中に住んでいたようにね」という名言を残して。