<参院選>菅氏が宮城入り、自民比例てこ入れ 連立の公明は不信感募らす

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聴衆と握手する菅官房長官(左)=10日午後、仙台市青葉区

 中盤戦に差し掛かった参院選(21日投開票)で、菅義偉官房長官が10日、公示後初めて宮城県に入った。改選数が2から1に減った宮城選挙区から比例代表に回った自民党現職を3時間付きっきりで応援する熱の入れよう。政権を支える右腕の異例のてこ入れに、連立を組む公明党は東北が地盤の比例現職への影響に神経をとがらせる。

 菅氏は仙台市青葉区中心部の街頭3カ所で、再選を期す自民比例現職の和田政宗氏(44)への支持を呼び掛けた。

 「安定政権が必要だ。何としても比例で和田氏に力をいただきたい」

 アーケード街を徒歩で移動する際は、写真撮影や握手を求める買い物客らに取り囲まれる人気ぶり。陣営関係者も「『令和おじさん』の効果は想像以上だ」と驚く。

 憲法改正が宿願とされる安倍晋三首相は改憲勢力の維持を目指す。菅氏の来仙について、党県連関係者は「1議席も減らしたくないという党本部の強い思いの表れだ」と推し量る。

 和田氏もなりふり構わない。自民は前回2016年に比例で19議席獲得し、候補者名が書かれた得票数の当選ラインは10万1000だった。「自分は当落線上にいる」と必死だ。

 選挙区候補との連動も強化。和田氏の陣営関係者は「一緒に回れば売り込みやすい。大きな相乗効果を期待している」と明かす。

 こうした動きに敏感に反応するのが公明党だ。

 同党は東北を中心に回る比例現職若松謙維氏(63)を重点候補と位置付ける。宮城県内では、13年初当選時の候補者票7万6000を今回の目標に掲げる。

 選挙戦では「選挙区は自民、比例は公明」の協力態勢を徹底しており、自民の対応は「首をかしげざるを得ない」(県本部関係者)と不信感を募らせる。

 県内のある党地方議員は「支持者には県内で比例候補が重なることへの不安が残る。説明に時間がかかれば、選挙区の得票に影響しかねない」とくぎを刺す。