高校サッカーに柏レイソル!?千葉から見るユース年代のトレンド

冬の風物詩、全国高校サッカー選手権大会に次ぐ高校サッカーナンバー1を決める大会、夏の全国高校総体(インターハイ)が始まるが、今年は大きな変化があった。柏レイソルが出場する?

8月から開幕する全国高校総体(インターハイ)を前に、各都道府県の代表高が出揃った。中でも最も激戦区と言われる千葉県予選だが、なんと昨年までの出場枠「2」から「1」に減らされてしまったのだ。千葉だけでなく埼玉と愛知も同様に「1」となった。

そんな状況下で、強豪ひしめく千葉県予選は予想外の結果となった。全国の切符を手にしたのは、毎年のように全国でも優勝候補となる市立船橋や流通経済大柏、または古豪の八千代や習志野でもなく、日体大柏高校だった。

日体大柏は、同じ市内を本拠地とするJクラブ、柏レイソルと提携関係にある。具体的には、柏レイソルユースに所属する選手が日体大柏高校に通学したり、柏レイソルから指導者を派遣したりなどしている。他校にはないモデルで強化を進めてきたサッカー部だ。今回の予選突破は、この取り組みの成果が出始めたと言って良いだろう。

日本における学生スポーツは部活動が主流だが、ヨーロッパではスポーツは学外のクラブで活動するのが一般的で、学業とスポーツは切り離されている。ここでその良し悪しを考察するつもりはないが、サッカー先進国がヨーロッパの国々であることを考えると、日本の高校サッカーもクラブチームの運営を参考にする部分は、少なからずあるだろう。

同じ千葉の市立船橋は、数年前から企業スポンサーが付き、ユニフォームにロゴが掲出されるようになった。(高体連主催大会を除く。つまりインターハイはダメ)

日体大柏や市立船橋などのように、従来の「部活動」という概念に縛られず、質の高い育成の場を選手に与えられることは良いことだ。千葉から発信される先進的な取り組みが、全国の高校にも広がると面白いのではないだろうか。

© 株式会社愛幸