「マシンとコースの相性は良くない」フェラーリF1、アップデート投入を継続もイギリスGPでの苦戦を覚悟

 フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、今週末のF1第10戦イギリスGPについて、舞台となるシルバーストンではフェラーリに有利な状況にはならないだろうと考えている。

 前戦オーストリアGPではメルセデスが予想外の冷却系トラブルに見舞われたため、フェラーリは彼らを追い越すのにそのアドバンテージを利用した。シャルル・ルクレールは優勝を賭けて戦ったが、最終的にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンの後塵を拝することになった。

 ビノットは、メルセデスがどのようなパフォーマンスを見せようとも、フェラーリはオーストリアGPでの勢いをイギリスGPでは維持できないと見ている。しかしながら、セバスチャン・ベッテルがイギリスGPで優勝した2018年のような番狂わせが起きる可能性を否定してはいない。

「シルバーストンはシーズンの中でも最も困難なコースのひとつだ。マシンのセットアップとバランスが厳しく試されることになる」とビノットはフェラーリのイギリスGPプレビューで語った。

「ここではタイヤも酷使される。レース展開がどうなるかは、タイヤの摩耗状態が重要な鍵を握っている」

「シルバーストンが我々のマシンと特に相性が良いとは思っていない。だが各レースで、多くの場合は突然パワーバランスが変化することがあることを目にしてきた」

 またビノットは、これまでの2レースに続いてイギリスGPでも複数のアップデートを持ち込むことを明かした。

「イギリスGPでも、小規模な空力のアップデートを施す。我々はマシン開発を懸命に推し進め続けている」

「この週末は、最近我々が行った作業の理解を深める機会ともなるだろう。そうした作業によって、特有のタイプのコースにおいてはライバルとの差を縮めることができている」

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