後半戦に復調が期待されるスター選手たち

メジャーリーグはオールスター・ゲームを終え、日本時間7月12日から後半戦に突入する。マイク・トラウト(エンゼルス)やクリスチャン・イェリッチ(ブリュワーズ)のように、期待通りの活躍で前半戦を終えた選手もいれば、不本意な前半戦を過ごした選手もいる。MLB公式サイトではスロースタートとなったものの、後半戦に復調が期待される選手として6人のスター選手の名前を挙げている。

◆ロレンゾ・ケイン(ブリュワーズ)

昨季はMLB投票で7位にランクインする活躍を見せたが、33歳のシーズンとなる今季は開幕から低調。故障の影響もあり、出塁率は昨季から90ポイント近くダウンしている(.395→.309)。盗塁のペースも落ちているのが気掛かりだが、ブリュワーズはそんななかでも地区優勝を狙える位置につけており、ケインが復調すれば、その勢いはさらに加速するはずだ。

2018年 141試合 打率.308 10本塁打 38打点 30盗塁 OPS.813
2019年 83試合 打率.246 5本塁打 30打点 10盗塁 OPS.660

◆ロビンソン・カノー(メッツ)

覇権奪回の切り札としてメッツに加入したものの、予想外の大不振でチームの足を引っ張っている。昨季は禁止薬物使用による80試合の出場停止処分がありながらも3割を超える打率をマークしたが、今季は復調の兆しすら見えず低空飛行。現在36歳だが、メッツとの契約は2023年まで残っており、後半戦は実力健在をアピールしておきたいところだ。

2018年 80試合 打率.303 10本塁打 50打点 0盗塁 OPS.845
2019年 65試合 打率.240 4本塁打 18打点 0盗塁 OPS.646

◆ポール・ゴールドシュミット(カージナルス)

大きな期待を背負ってカージナルスに加わったものの、なかなか調子が上がらないまま前半戦を終えた。昨季は序盤戦の大不振から盛り返して例年並みの数字でシーズンを終えており、今季も同様の展開に期待がかかる。7月に入ってから打率.364、OPS1.167と調子を上げており、この勢いを維持できれば、例年並みの数字まで挽回することは十分に可能なはずだ。

2018年 158試合 打率.290 33本塁打 83打点 7盗塁 OPS.922
2019年 88試合 打率.254 16本塁打 37打点 0盗塁 OPS.769

◆ルーグネッド・オドーア(レンジャーズ)

昨季は本塁打数を激減させた一方で、自己ベストの出塁率.326をマークし、打撃面での成熟を感じさせたが、今季は打率1割台の大不振。全打席の1/3近くで三振を喫し、粗い打者に逆戻りしている。しかし、7月に入ってすでに3本塁打を放つなど、徐々に本来の姿を取り戻しており、まだ25歳という若さを考えても、十分に復調が期待できる。

2018年 129試合 打率.253 18本塁打 63打点 12盗塁 OPS.751
2019年 74試合 打率.193 13本塁打 47打点 7盗塁 OPS.654

◆ホゼ・ラミレス(インディアンス)

2年連続でMVP投票3位にランクインしている実力者だが、今季は予想外の大不振。復調のきっかけをつかめないまま、打率.218という不本意な成績で前半戦を終えた。長打率.344は昨季から200ポイント近くダウンしており、心配な状況だが、このまま終わる選手ではないはず。ラミレスが復調すれば、チームがポストシーズンに進出する可能性もグッと高まるだろう。

2018年 157試合 打率.270 39本塁打 105打点 34盗塁 OPS.939
2019年 85試合 打率.218 7本塁打 35打点 18盗塁 OPS.652

◆ジョーイ・ボットー(レッズ)

出塁率.360はデビューイヤーの2007年に並ぶ自己ワーストタイ記録。OPS.772は自己ワーストの数字であり、通算出塁率.424を誇る35歳の「出塁マシン」に衰えの影が忍び寄っている。しかし、前半戦の通算OPS.919に対し、後半戦は.992とシーズン後半に調子を上げるタイプの打者であり、今後の復調に大きな期待がかけられている。

2018年 打率.284 12本塁打 67打点 2盗塁 OPS.837
2019年 打率.268 8本塁打 22打点 2盗塁 OPS.772

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