「働きやすい環境を」 長崎県内初の女性店長代行 オートバックス佐世保日宇店・山口志緒理さん

「女性が働きやすい環境をつくりたい」と語る山口さん=佐世保市、オートバックス佐世保日宇店

 車用品販売のオートバックス佐世保日宇店で、女性の店長代行が誕生した。入社9年目の山口志緒理さん(28)。県内外5店舗を展開するオートバックス長崎(佐世保市)によると、長崎県内では初めて。同社は女性従業員の割合が高く、山口さんは「女性が働きやすい職場をつくりたい」と話している。
 店長代行は、店長のサポートだけではなく、従業員の勤怠管理を含めた店舗運営を取りまとめる。これまでオーディオ商品の売り場を担当していたが、全体を見る側に。「不安より、やってみたかったという思いが強い」と明かす。
 「言いたいことは上司に対しても指摘する。それでいて、皆に慕われる」。榧宏介社長は抜てきした理由を明かす。親しみやすい接客には定評があり、販売に携わった商品の売り上げが、全国の店舗でトップだったこともあった。
 山口さんは県立佐世保東翔高を卒業後、雲仙市の温泉旅館に就職。その後、地元に戻ろうと考え、2011年に入社した。
 もともと車にはあまり興味はなかった。専門用語が分からず、客から怒られることもあった。商品を自ら使って特徴を把握するよう務めた。商品の良さを理解してもらって売れたときはうれしく、仕事が面白くなっていった。
 オートバックス長崎の本社と店舗の従業員約100人のうち、女性の割合は46%に上る。「女性の活躍は必要不可欠。引っ張っていく存在になってほしい」と榧社長は期待を寄せる。
 今後は車の整備をする「ピット」に携わることも考えている。この分野はほとんどが男性従業員だ。山口さんは「幅広く業務を知り、お客さま目線で売り場とピットの連携を考えたい」と意欲を見せた。

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