カージナルスがジャイアンツの救援左腕・スミスの獲得を狙う

前半戦を44勝44敗という不本意な成績で終えたカージナルスだが、ナ・リーグ中部地区首位のカブスとは2ゲーム差。2015年以来4年ぶりのポストシーズン進出を十分に狙える位置につけている。よって、7月下旬に活発化すると見られるトレード市場では「買い手」に回る可能性が高い。MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシは、カージナルスが獲得を狙う可能性のある選手として救援左腕のウィル・スミス(ジャイアンツ)の名前を挙げている。

モロシは、関係者から聞いた話として、カージナルスとジャイアンツがスミスに関するトレード交渉をオフシーズンの間に行っていたことを伝えている。投手陣が安定感を欠き、特にブルペンに左腕が不足している状況を考えると、カージナルスがトレード市場においてスミスの獲得を再び狙う可能性は高いと言えるだろう。

現在30歳のスミスは、今季終了後にフリーエージェントとなるため、トレード市場で放出されることが確実と見られている。今季はジャイアンツのクローザーとして見事なパフォーマンスを見せており、37試合に登板して1勝0敗23セーブ、防御率1.98、奪三振率13.13をマーク。セーブ成功率は100%を維持しており、自身初のオールスター・ゲーム選出も果たした。こうした活躍もあり、ドジャース、ブレーブス、ブリュワーズ、レンジャーズなど多くの球団がスミスの獲得に興味を示していると言われている。

カージナルスは、シーズン途中からカルロス・マルティネスがクローザーの座に就き、マルティネスは6月以降、3セーブ、防御率1.38と期待に応えるパフォーマンスを見せている。しかし、ある程度の信頼を置ける救援左腕がアンドリュー・ミラーしかいないという状況であり、スミスは補強ポイントに合致する存在だ。

同地区にはアンソニー・リゾー(カブス)、ジョーイ・ボットー(レッズ)、クリスチャン・イェリッチ(ブリュワーズ)、マイク・ムスターカス(ブリュワーズ)など左の強打者も多く、カージナルスがスミスの獲得に成功すれば、4年ぶりのポストシーズン進出を目指す戦いにおいて、大きな武器となるに違いない。

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