パドレスの補強ターゲットはタイガースの先発左腕・ボイドか

まだ本格的なトレード交渉には発展していないものの、パドレスは先発左腕のマシュー・ボイド(タイガース)の獲得を検討しているようだ。数年後、早ければ来季のポストシーズン進出を目指すパドレスは、トレード市場で「数年間保有可能な先発投手」の獲得を目指している。獲得候補としてノア・シンダーガード(メッツ)らの名前も挙がっているが、MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシは、パドレスが獲得を狙っている投手の1人としてボイドの名前を挙げている。

現在28歳のボイドは、今季ここまで自己最高のシーズンを過ごしており、18試合に先発して107イニングを投げ、6勝6敗、防御率3.87、142奪三振をマーク。K/BB7.10はア・リーグの規定投球回以上の投手のなかでベストの数字であり、142奪三振はメジャー6位タイにランクインしている。

タイガースはボイドを2022年シーズンまで保有可能なため、今回のトレード市場で慌てて放出する必要はない。しかし、「長期にわたって保有可能」という点がボイドの価値を上昇させているという側面もあり、トレード市場での価値が高まっているタイミングで放出に動く可能性が取り沙汰されている。

タイガースは、投手に比べると野手の有望株が不足しているため、ボイド放出の際には対価として野手を求める可能性が高い。パドレスは、外野手が人員余剰気味の状況が続いており、ハンター・レンフローやフランミル・レイエスといったパワーヒッターを対価に含めることも可能だろう。また、パドレスがワイルドカード獲得の可能性を残していることを考慮し、レンフローやレイエスに代わる外野手として、タイガースがニコラス・カステヤーノス(今季終了後にフリーエージェント)をトレードのパッケージに含め、パドレスに対してさらなる有望株を要求するという展開も考えられる。

若手有望株が続々と台頭し、黄金期到来への準備を着々と進めているパドレス。今回のトレード市場では、その動きに注目が集まりそうだ。

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