西表で71キロタマカイ

 西表島大原に移住して5年目の吹抜清民さんご夫婦は、年に2回与那国島に遠征しており、106キロのカンナギを釣り上げた実績を持つ。

 先月小浜島で県記録のタマカイが釣れたとの情報を知り、西表にもいるのではないかとの軽い気持ちで5日に自宅から近い大原港で竿(さお)を出した。水深は2~3メートルと浅い港なので普通なら見逃してしまうポイントなのだが、これまで何度かえたいの知れない大物に仕掛けを切られた経験をしていた。カツオを餌に、午後7時ごろから釣り始め、7時半にアタリを知らせる鈴がチリンと鳴ると、竿がゆっくりと曲がっていった。パワーハンドルのドラグをハンマーでたたいてガチガチに締めていたので、竿があり得ない角度まで曲がっていくと、120号のハリスがあっさりと切れた。すぐにハリスを200号に切り替えて再び仕掛けを投入した。午後9時15分に同じように竿が入り込んでいった。すごい重量感はあるものの、大きな抵抗はせず15分ほどで足元に浮かせたのはでっかいタマカイ。用意していたフライングギャフを打ち、フェリーの船着き場のスロープを利用して引き上げたのが、150センチ・71キロのタマカイで、その口元には切られた120号のハリスが付いていた。

 (おきなわ釣王国社・仲栄真修)

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