9年ぶり夏1勝 五島海陽 エース谷川大が好投

【1回戦、五島海陽-西陵】9奪三振1失点で完投した五島海陽の谷川大=県営ビッグNスタジアム

 五島海陽の谷川大が1失点完投で、チーム9年ぶりの夏1勝に貢献した。1点差の最終回は先頭打者のカウント3-0から3者連続三振で締め、捕手松本とクールにグラブタッチ。「粘り強く投げられた」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
 六回までは無四球で一度も三塁を踏ませなかった。粘ったのは1-0の七回、安打と唯一の与四球などで2死二、三塁と攻められた場面。疲れでボールが高めに浮いて打者有利となったが、集中し直して、丁寧に低めを突いて一邪飛に仕留めた。「スライダーの調子が良かった」と振り返ったように、コーナーへの出し入れが効果的に決まった。
 エースを中心に頼もしく成長した選手たちに、入江監督は「苦しかったけど、最後まで諦めずに戦い抜いてくれた。島の熱心な小中学校の指導者や、いろんな人の力、ありがたい支えがあったおかげ」と目を潤ませていた。

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