元DeNA久保康友が雨季で翻弄… 先発不足で登板予定2日前倒し 100球粘投も9敗目

メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンでプレーする久保康友【写真:球団提供】

雨天中止が重なる不運、ブルペン70球の翌日に先発で100球投げる

 メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンでプレーする元DeNAの久保康友投手が14日(日本時間15日)、ホームで行われたテコロテス・デ・ドス・ラレドス戦のダブルヘッダー第1試合に先発し、7回7安打4失点(自責2)で9敗目を喫した。チームは3-4で敗れた。これで久保の通算成績は19試合6勝9敗、防御率5.23となった。

 2回、右越えソロで1-1の同点に追いつかれると、3回には味方失策の後、相手4番に左越え2ランを献上。5回にも2安打で1点を失った。猛暑の中で100球の粘投を見せたが、実らなかった。

 雨季の洗礼を浴びた。久保は前回9日(同10日)のモンクローバ・デ・アセレロス戦に先発。当初は中4日でこの日の試合に先発予定だったが、チームが先発投手を補強した関係で、中6日で16日(同17日)の敵地トロス・デ・ティファナ戦の先発へと変更。だが、12日(同13日)のドス・ラレドス戦が雨で試合途中で中止となり、さらにダブルヘッダーとなった13日(同14日)の試合も2試合目に雨が降り、またも試合途中での中止が決定。14日もダブルヘッダーに変更され、先発投手が足りなくなったため、急遽、久保の先発予定が前倒しされた。

 メキシカンリーグでは雨で試合が中断した場合、最大で90分間待機し、その後の天候状態を見て試合継続か中止による再試合かの判断を下すが、前日13日(同14日)の2試合目の中止が決まったのは午後11時頃。久保は試合後、監督から翌日の午後1時15分に始まる第1試合の先発を依頼され、その約14時間後には先発マウンドに上がっていた。前日試合前には16日(同17日)の登板を想定し、調整のためブルペンで約70球を投げ込んでおり、肉体的にも万全の状態では臨めず。「雨ばかりはどうしようもない」と嘆いた。

 また、連日の雨でマウンドもいつも以上に柔らかくなっていたと言い、「今日はなかなか思い通りのコースに投げられなかった」。カーブが決まりだしたのは中盤の4回からで「それでは遅い」と、序盤に乱れた制球を悔やんだ。メキシカンリーグではダブルヘッダーは2試合とも7イニング制で行われ、久保は1人で7イニングを投げ切ったが、打線の援護にも恵まれなかった。

 次回は20日(同21日)にホームで行われるゲレーロス・デ・オアハカ戦の予定。チームはレギュラーシーズン約1カ月半を残し、南チーム8チーム中6位の33勝47敗と低迷。プレーオフ進出圏内となる4位のレオネス・デ・ユカタンとは7.5ゲーム差まで広げられており、これ以上離されないためにも“エース”久保の奮起が期待される。(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

© 株式会社Creative2