ブラックホール

 ブラックホールって知ってる? 6日付の本紙ジュニア版「メクル」で、国際的な研究チームが輪郭の撮影に成功して話題になったブラックホールを特集した▲名称は聞いたことはあるが、どんなものなのか、よく知らない。記事を読んでも理解するのが難しい。それを子どもたちにも分かるように伝えようとメクル班の記者が挑んだ▲すべてをのみ込んでしまうため、解明されていないことが多い天体。うまく説明できる人は少ないけれど、県天文協会会長の松本直弥さんが解説役を引き受けてくれた▲「光の速さで約5500万年かかる」「1立方センチの重さが何億トンにもなる」。壮大すぎて想像が追いつかない部分もあるが、科学の世界は、好奇心をくすぐってくれる▲第一生命保険が2018年に発表した大人になったらなりたい職業で、男の子は野球、サッカー選手を抑えて「学者・博士」が1位だった。背景には日本人のノーベル賞受賞が続いたことがあるという。研究者も、スポーツ選手と同じく夢のある職業だと映ったのだろう▲「ブラックホールはまだまだ謎だらけ。興味が尽きない」と松本さん。研究チームには日本も参加している。メクルを見て、謎の解明にチャレンジしようという子どもたちが出てきて、研究チームに加わる。そうなるといい。(豊)

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