今大会No.1投手・翁長佳辰(文理大付)を支える1日2㌔の米 夏の甲子園大分予選2019

第101回全国高校野球大分大会

7月15日 第2試合 2回戦 別大興産スタジアム

国際情報 000 000 010|1

文理大付 002 001 10×|4

 シード校が登場する2回戦が始まった。第1シードの大分が敗退する波乱のスタートとなった。もう一つの第1シード・日本文理大学付属の伊志嶺吉盛監督は、「これまでの試合を見たり、聞いたりしたが、打線が強い大分、津久見のシードが負けた。これが夏の大会だし、打線は水もの。ウチは守りのチームなので、しっかり守り勝つ」と初戦に臨んだ。

 初戦となった大分国際情報との試合では予想通りエースの翁長佳辰(3年)を先発マウンドに送り、全権を託した。「指のかかりは悪くはなかった。変化球を打たれていたのでストレートを織り交ぜた」と翁長。力まず、コントロールを重視し、長打、連打を許さない投球術だった。決勝までの5試合を考え、最速147㌔のストレートを封印し、130㌔後半のストレートを要所で抑えた。被安打9と多かったが最少失点に抑え、9回を投げ抜いた。

最少失点で9回を投げ抜いた翁長佳辰

伊志嶺監督は「試合をつくれるのは分かっていた。(持ち味の)真っ直ぐが走らず、スライダーのキレも悪かったが、試合の流れを崩さず自分たちの流れで試合を終わらせてくれた」と労い、次はもう一つギアを上げてくれるだろうと3回戦の先発を示唆した。「夏の大会は独特の緊張感があり、何が起きるか分からない」と、八重山商工(沖縄県)を率いて春夏連続で甲子園に導いた名将は、絶対的なエースを軸に守り勝つ野球で今大会を制するつもりだ。

 もちろん翁長も同じ。「相手より先に得点を与えず、常にリードした状態で投げる。接戦になればなるほどギアは上がる。自分の投球をすれば打たれることはない。監督が5連投といえば投げるだけ」と、監督のどんな難しい注文にも満点解答で応えているが、唯一苦手とするのが朝食900㌘、夕食1㌔の白飯だ。入学当初から課されたご飯量に今も苦戦。「特に朝がキツイ」とマウンドでは強気の翁長にも弱点が。毎朝苦戦しているが、お気に入りの明太子と納豆で完食し、学校に通う。おかげで夏場も体重が落ちず、スタミナも十分。今大会は白米パワーで5試合投げ抜く。

打者としては4番を担う

(柚野真也)

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