藤沢連れ去り男を起訴 女子高生をロープと手錠で拘束

 藤沢市内の路上で6月、高校2年の女子生徒が連れ去られた事件で、横浜地検は16日、未成年者略取の容疑で逮捕された会社社長の男(64)=綾瀬市=を、身代金目的略取や拐取(かいしゅ)者身代金要求、逮捕監禁など計六つの罪で起訴した。認否は明らかにしていない。

 起訴状などによると、同被告は6月24日午後6時ごろ、藤沢市内の路上で、歩いていた女子生徒を脅迫して乗用車に乗せ、ロープと手錠で拘束して連れ去った後、両親に電話で身代金を求めた、とされる。

 事件は同日午後6時45分ごろ、女子生徒から自宅に状況を説明する電話があり発覚した。その後、通話相手が代わり「2千万円用意しろ」と両親に告げたという。県警は防犯カメラの映像などから女子生徒が監禁されていた厚木市内の宿泊施設を割り出し、翌25日午前に保護した。

 県警の調べに、被告は「資金繰りで借金があり、6月末までの返済期限のものがあったので犯行を決意した」と供述していた。

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