【高校野球神奈川大会】姉は記録員、弟が先発 心一つに白球追った夏、城郷

マネジャーの川端志実(左)と弟の敬人=サーティーフォー保土ケ谷

<法政二7-0城郷> 1年で先発マウンドを託された城郷の左腕川端と、記録員でベンチ入りした3年マネジャーの志実。5人きょうだいの長男と長女は、心を一つに勝利を目指した。

 川端は絶妙な緩急で法政二打線を四回まで散発3安打に封じた。弟がピンチになると姉は「いつもの3倍緊張した」と祈るしぐさで見守った。

 父・理広さんはプロ野球ヤクルトの1軍トレーナー。川端が野球を始めたのは自然の成り行きで、志実も「私も野球に関わることがしたい」と高校からマネジャーを務めてきた。

 野球一家を支える母・智子さんは「2人が楽しそうに部活に行っているのが、何よりもうれしかった」と目を細めた。

 2人で白球を追った最初で最後の夏。古豪相手にコールド負けを喫したが、弟は「一緒にできて良かった」と感謝し、姉は「お疲れさま」とねぎらった。

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