新聞でたどる雪谷川氾濫 軽米中、記者招き古里学習

生まれる前の雪谷川の豪雨被害と復興について、岩手日報記者から学ぶ軽米中1年生

 軽米町の軽米中(遠藤岳校長、生徒201人)の1年生70人は17日、同校で岩手日報記者を講師に1999年の県北豪雨による雪谷川の氾濫について学んだ。

 雪谷川の氾濫を取材した本社報道部の太田代剛専任部長が、当時の新聞を使い、雪谷川が氾濫した状況や河川改修、復旧に伴うまちづくりについて講話。

 「軽米町の人は、未来に残す町や川を妥協せずに話し合い復興を成し遂げた」と強調。特に河川改修について協議を重ね現在も大切にしている点を紹介した。その上で「お父さん、お母さんは、皆さんが洪水に遭わないように川を立派に改修した。しかし、温暖化で数百年に1回の豪雨が当たり前になっている。家族で避難場所を決め早期避難に努めてほしい」と訴えた。

 講話は古里学習の一環として開催。関向智也さんと原田葵菜(あゆな)さんは「地域の人々が守ってきた川と文化を大切にしたい」「万一のときには家族、地域の人と避難できるように備えたい」と感想を述べた。

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